旅行記



2023/08 槍ヶ岳

槍ヶ岳は、長野県/岐阜県にある3,180mの山で、
日本5位の高峰、北アルプス2位の高峰である。
これで槍ヶ岳は8回目だ。
(2009-05、2011-09、2013-10、2015-07、2016-08、2018-08、2022-08)

装備は、水2.8Lも含めて12.6kgまで軽量化した。
食料は2日分で約0.5kgだが、小屋の食事に頼る予定だ。
小屋が多く、クオリティも高い、北アならではの方法だ。
食料は足りなくなると大変なのでいつも多めに持参してしまうが、
北アならば足りなければ買えばいい。
自宅出発時点で12.6kgだったザックも、
歩き始めでは、装備を装着し、若干食べ、水500mlを飲んで、11.6kg程度、
2日目では10kgくらいまで軽くなる。

1日目:上高地1130→1340横尾1350→1540槍沢1545→1815殺生ヒュッテ
2日目:殺生ヒュッテ0720→0800槍ヶ岳山荘→槍ヶ岳往復
3日目:槍ヶ岳往復→槍ヶ岳山荘0645→東鎌尾根→飛騨沢→0825槍平→1100新穂高温泉

3,000m付近に2泊3日で滞在てきて避暑生活を満喫できた。
槍ヶ岳山荘テント場は、標高3,070mで日本最高所のテント場である。
キャンパー憧れのテント場というわけだ。

避暑といっても、お盆も過ぎたので、すでに3000m級の山は秋だ。
装備の選定に要注意。
初秋の槍ヶ岳をへ。


1日目




高崎から北陸新幹線で長野へ。
長野から上高地直行バスに乗車だ。
これが東京から上高地への最速ルートである。
新宿から始発0700「あずさ」で松本経由の場合、上高地到着は12時(1155)。
同じく新宿から大宮へ、大宮0642「かがやき」or「はくたか」に乗ると、
長野0830の上高地行きバスに接続して上高地到着は1110だ。
新幹線なので混雑も少なく、速くて快適、正確であるが、
ただし正規料金ベースでも1000円くらい高いのが難点となる。


上高地に到着。
11時30分、歩き始める。バスの中で準備をすると早い。
隣席が居なければ、梓川SAでザックをトランクから取り出す。


徳沢。



卵かけご飯400円を食べる。
槍ヶ岳方面は、白ご飯を調達できないので、ここで補給していくのだ。
穂高岳方面なら、涸沢ヒュッテと穂高岳山荘で白ご飯を食べることができる。


横尾。
涸沢方面は14時以降進入禁止だが、特に門番がいる様子はなかった。
なお、槍ヶ岳方面は制限なし。
遅れたら槍ヶ岳に転進するのがいいかもしれないな。


緩やかに登りながら進む。



槍沢ロッジ。
テント場(ババ平)はここから標高150mほど上がった場所だ。


ババ平のテント場。
受付や売店ができている。
テント設営後でも簡単に補給ができるのでありがたい。
今日は通過する。15:45


進む。



グリーンバンド付近。



結構上がってきた。



坊主岩小屋では、夕立などのときに緊急待避が可能。



殺生ヒュッテ。
英語だとkillingHutなのか。


いろいろ売っている。
ペットボトル水もある。ご飯単品はない。


今回搬入食料。
これで2日分で、不足分は小屋で補給する。火器は持参せず。


電波もある。



殺生ヒュッテでテントを設営する。2,000円。
18時15分到着、所要6時間45分である。
槍ヶ岳山荘までならCT40分なので所要7:25といったところか。
上高地→槍ヶ岳山荘は、11年前は20kg背負って7時間5分、
7年前は15.5kg背負って7時間20分だ。
去年は13kgで7時間。
歳で体力が低下しても軽量化である程度相殺可能ということだ。

では、寝る。20時過ぎに就寝。


2日目

6時起床。

モンベル#3(快適6℃まで)+マット2重で、概ねぬくぬく。
スマホ温度で10℃だった。
槍ヶ岳山荘気象データでは8.2℃だったので、
殺生ヒュッテでは200m差なので9.5℃くらいかな。



温度計では10℃ちょい。



一気に明るくなる。
槍沢ルートが安全だ。
殺生ヒュッテテント場は、槍ヶ岳山荘のテント場が大きなサイトがない影響で、
グループテントが多いような気がする。


槍ヶ岳山荘についた。テントを設営しよう。
と思ったら、ヘリが来るのでしばらく設営できず。なので、このまま穂先アタック。


ヘルメットを借り(500円)、穂先アタックだ。



慎重に。



山頂についた。



北鎌方面。



槍沢ルートが見える。
殺生ヒュッテが見える。


穂高方面。



槍ヶ岳山荘は要塞のようだな。



黒部方面。



山頂標識。



記念撮影。



三角点(の残骸)。



殺生ヒュッテのテント場は結構広い。
これなら夏や紅葉の繁忙期でも十分大丈夫っぽい。
涸沢よりはやや狭いが、十分だろう。カール内であり、涸沢感も結構ある。


こちらは槍ヶ岳山荘テント場。
ここも穂高岳山荘テント場に負けず劣らずの絶壁テントサイトだ。
寝相が悪かったら落っこちそうだが、
地震があれば落石しそうな雰囲気であんまりよろしくない。
落石しなさそうなサイトをあらかじめ確認し、受付したほうがよいだろう。
ちなみにここが、日本一高いテント場である(標高3,070m)。
一番飛騨乗越側の低いところでも3,050mある。
ちなみに2位は北穂テント場の3,040mだろう。
Dのサイトは岩陰だが、地震があったら岩につぶされそうで寝つきがよくない。
A,Fのサイトあたりも風が弱くて良さそう。


ヘリが来た。
荷揚げの荷物をおろしていくが、
OGEホバリング中だと高度を維持できず、徐々に高度が低下していくっぽいか。


便所のカートリッジを回収。



YOUTUBERのやまなみちゃんが来た。
https://www.youtube.com/channel/UC1wzFBnVQZe4JTlsKCmv_Fg
記念撮影してもらう。ありがとうございました。
13歳、中学1年生だとか。装備の使い込み具合が素人ではない。
ちなみにこのオレンジのヘルメット、色がレスキューカラーっぽいことと、
テプラで「槍ヶ岳山荘」と書いてあるせいか、やたらと槍ヶ岳山荘スタッフに間違われる。
頂上から登山道を眺めていると、
「槍ヶ岳山荘の人ですか?」「今日は混んでます?」「登山道を見守っているんですか?」
「山荘の人が様子を見ていて安心」などと5人くらいから言われた。


頂上で4時間過ごしたので、降りよう。
そろそろガスが増えてきて、落雷の恐れが出てきた。ここにいると極めて危険だ。


戻ってきた。



山小屋で飯にする。ご飯大盛りはできない。牛丼1,300円。
1杯だけほうじ茶がもらえるので、これでアルファ米を作る。


テントが増えてきたが、まだ余裕がある。
小屋の裏にあるピーク(標高3,090m)も見晴らしがよく、夕日のお勧めスポットだ。
16時過ぎに落雷。
このせいで火災報知器が鳴るわ停電するわ、
気象観測装置とライブカメラが壊れるわで大騒ぎ。
しっかり固定しておかないと積乱雲に耐えられない。要注意。


電波は普通に通じる。



だんだん暗くなってきた。
寝よう。20時すごに就寝。しかし、雷鳴の接近で22時頃に起きる。23時に再び寝る。


3日目

5時起床。
モンベル#3(快適6℃まで)+ダウン下+マット2重+ホッカイロ2枚で、ぬくぬく熟睡。
南岳山荘気象データでは7.9℃だったので、100m高い槍ヶ岳山荘では7.2℃くらいか。
槍ヶ岳山荘気象データ装置は、昨日の落雷で計測が中止されてしまい、気温は不明である。


朝陽が出てきた。



再び穂先へ。



記念撮影だな。



やや朝焼けするか。



ガスが増えてきた。



いい感じ。



いい感じ。



朝5時に起きなければ見れなかった。このあとすぐガスる。



テントを撤収しよう。
どの日もテント場は一杯にならなかった。


槍ヶ岳山荘の軒先は風雨・日差しが避けられるエリアがあり、ありがたい。



では、今回は初めてのルートの、新穂高温泉へ西鎌尾根ルート・飛騨沢ルートを下る。
飛騨沢ルートは、徒渉があり、大雨時には通行できない。槍平小屋のTwitterをチェックのこと。
途中までは西鎌尾根経由で降りる。


途中までは尾根沿いで見晴らしがいい。



どんどん下降。



ここから飛騨沢の中へ。



分岐点、救急箱がある。2,540m。
ここからは500m以上高い槍ヶ岳山荘が要塞のように見える。


槍平小屋テント場。



槍平小屋。電波なし。標高1,980m。
水(ミネラルウォーター)は売ってなかった。行動食は売っている。
貴重な中継地点だ。この小屋がなかったら飛騨沢コースには行けないかも。


懸案の滝谷は通過可能。
滝谷避難小屋付近を通過。幽霊が出るという噂だ。
ネズミやコウモリ、ヘビ、熊などのほうが実害がある(物理的・化学的・疫学的ダメージ)がある。
幽霊はこういったダメージを与えてこないことから、あまり気にしなくていいと思う。
ここからは林道だ。
穂高平小屋ではペットボトルなどを売っている。貴重な中継地点。
林道ショートカット道は結構危ない。
時間に余裕があるときには使わないほうがいい。


新穂高温泉に戻ってきた。
槍ヶ岳山荘出発6時45分、新穂高温泉到着11時00分で、所要4時間15分だ。
松本直行バスは、以前は夏季の土日に運行していたが、
今年からお盆だけになってしまったので残念。
これを勘違いしていて、目当ての時間のバスに乗れなかった。
30分ほど時間があるので、バス停から徒歩3分の場所にある日帰り入浴に入る。


1155のバスに乗る。



平湯バスターミナルで乗り換え。バスターミナルの売店では補給可能だ。



松本からは特急「あずさ」で東京方面へ。
あずさ38号、ほぼ最速の停車駅でなかなか快適。
197.9kmを2:08で走破するので、92.8km/hである。
ちなみに最遅「あさま」は東京長野111分226kmなので122km/hと、新幹線は速い。
松本〜立川はギリギリ200km未満なので、2,140円or1,280JREポイントで乗れる。
特にJREポイントで乗る場合にはオトクである(距離区分が100-200のため)。
250kmまでなら、200km+50kmで分割したほうがオトクである。


立川で降り、むさしの号に乗り、大宮へ。
そこから埼玉の久喜へ。


その後は、友人の車で戻る。



以上、無事に帰還、総費用42k。