旅行記



2023/01 日光澤温泉

日光澤温泉は、栃木県の鬼怒川源流部にある、奥鬼怒温泉郷の宿である。

奥鬼怒川温泉郷には4軒の宿があり、
その手前の女夫渕温泉まで自動車・バスで行くことが可能だが、
そこから先は歩いていくことになる。
しかし2軒の宿のうち、八丁湯と加仁湯は送迎を行っており、
この2軒に宿泊する場合は徒歩無しで行くことが可能である。

今回宿泊する日光澤温泉は、奥鬼怒温泉の最奥部にある宿で、
基本的には山小屋のため、送迎などはなく、宿泊したい場合、歩いて行くしかない。
山小屋ということになっているが、タクシーが通行可能な車道が通じており、
ピーク期や土日以外はほぼ個室対応が可能など、実質は旅館という感じ。
森林限界以上で水場がないハードな山小屋や、避難小屋に慣れていると、
日光澤温泉のような快適な山小屋は旅館に思えてくるが、
一般客にとっては、歩かなければ行けないこと、
部屋に鍵が掛からないこと、繁忙期は相部屋の可能性があることなど、
山小屋に近い面があるのもたしかである。
なお、タクシー2万円で行ける、という情報はなくなっており、
現在、タクシーで行けるのかは不明で、実際にタクシーで行ったという報告も見当たらない。
また、現在はコロナ渦の影響で完全個室で運用されていて相部屋は無いようだ。

冬の場合、通常の強さの冬型気圧配置ならば雪になる。
しかし、尾瀬などと比べてそれほど降雪量は多くない。
天気予報はヤマテンの「尾瀬」が参考になる。
積雪は、アメダス桧枝岐あたりが参考になる。

今回で10回目の宿泊だ。




1日目



いつものように東武線で鬼怒川温泉へ。
今日は、両毛線栃木駅経由である。


鬼怒川温泉駅に到着。標高380m。
ここからは市営バスで女夫渕まで。1570円、1時間40分。
土曜日では満員で乗れない人も出てくるので早めにバス乗り場にいく必要がある。


バスはやや遅れで到着。
バスで歩き始めの女夫渕へ。標高1,120m。
ここからは徒歩だ。


雪が多い。階段は非常に危険。



遊歩道だが、台風や地震であれている部分もあり、登山道規格。



変化があり楽しい。



トレースは十分ある。土日ならまず問題ないだろう。



八丁湯が見えてきた。標高1304m。
落ち着いている。


あとは道路を歩くのみ。
アイゼン無しでここまで来れる。帰りも装着しなかった。ただし、必携である。


日光澤温泉に到着。標高1,390m。
ここまで1時間30分。帰りも1時間30分くらい見ておきたい。
なお、宿泊費はコミコミで11,600円。以前は9,000円台だった記憶がある。
スタッフが覚えていたので挨拶される。よく覚えていらっしゃる。さすがだな。


気温は-5℃。



今回搬入食料。2食付きなので、行動食のみ。
水は温泉に入るので大量に必要だが、さすがに4Lは多かったな。2Lでは不足する。


早速、風呂へ。
写真は小屋の風呂(内風呂)
強烈な硫黄の湯船で、45℃くらいでやや熱いが寒い中入るのは快適だ。
脱衣所はお湯を循環して暖房にしている。
なかなかの威厳だな。
湯舟内から湧き出ている源泉もあるとかなんとか。


小屋の風呂(露天のうち上段)
ぬるめの透明な湯で快適。
高空を通過するジェット機の音を聞きつつまったり。
熱いお湯が大量に沸いていると、その熱でタービンを回したくなる。(僕だけか)
小屋の各所で温泉が使用されており、使用量は毎秒2Lくらいありそうなので、
これだけで400kWも熱エネルギーがある。
発電効率5%でも20kWも電力が得られ、全館の電力を賄えそうだ。


雪がしんしんと降り続ける。なお、15秒露光なので、降っている雪が写っていない。



食事はそれ用の食事室がある。写真は食事室。
4人組x1+2人組x2+1人組x3で計11人の宿泊だ。他に素泊まりの人がいるかも。


夕食。
車両が入れるということもあり物資は充実しているため、
旅館と同じように豪華な食事。
いい歳してご飯を大盛り3杯食べる。食べ過ぎ。イワナもおいしい。


談話室には薪ストーブが焚かれており暖かい。



気温は-7℃。



だいぶ暗い。
小屋の外にはスノー装備(ワカン・スノーシュー・アイゼン)がおいてある。
スノーシューorワカン装備は、11人中7人だが、
ここより上部まで行く人がいるので装備率が高いのだろう。


館内は暖房1基だが、そこそこ暖かい。0℃以上はありそう。
小屋はこんな感じで結構でかい。収容人数は70人。
商用電源が来ているので明るい。
なお、コロナ対応で20〜25人を上限に運用していると言っていた。


1人で6畳の部屋に割り当てられ非常に快適。
コンセントは2つある。電気こたつ、石油ファンヒーターがある。
4Gが圏内のため、インターネットも可能。
標高1,390mあるため、暖房はあるが冷房はない。夏でも快適だろう。避暑にも良さそうだ。
石油ファンヒーターは3時間で自動消火されるため、寝るときには使えない。
電気コタツは600Wと思われるため、連続使用すれば部屋自体もそこそこ暖かくなる。
標高2,640mのホテル千畳敷でも、10畳の部屋を2kWの電気暖房なので、
6畳で600Wなら、半分程度の能力である。意外と暖かくなる。
実際、夜間は+8℃程度だった。


今日は頂上に行ってないので記念撮影無し。
夜は近くの部屋がうるさかったが、
21時半くらいに誰かから注意されて静かになっていた。
紳士的な言い方だったので小屋の人だった可能性がある。

夜は電気こたつ600Wを使用して部屋の温度は8℃ほど。
布団は1枚(1セット)しかないが、
寒ければ最悪はコタツの掛け布団を被ることもできるかも。

では、寝よう。21時就寝。


2日目

7時起床。
帰りは12時45分のバスに乗りたい。



朝食。7時半から。
いい歳してご飯を大盛り3杯食べる。食べ過ぎ。
このほか、正月なので日本酒1合もつく。メニューもやや正月っぽい内容になっている。
正月料金の正体がこれだろう。
奥鬼怒温泉は自家用車で来ている人も多い。
自家用車で来ている人は、朝に酒を飲んで大丈夫かな。
資料にもよるが1合なら3〜6時間くらいでアルコールが抜けそうである。


気温は-6℃とこんなもんだ。
チェックアウトが9時半で、9時半過ぎにチェックアウト。


出発。



小屋の裏にある橋まで行ってみる。
トレースはあるが、あまり人が入っておらず、ツボではやや沈むか。


戻ろう。



道路を歩いて行く。



遊歩道に入る。
遊歩道を歩く。実質的に登山道だ。落石などに注意。


女夫淵まで戻ってきた。ここからバスに乗る。12時45分発。
バスは定員の1/2程度で快適。バスはほぼ定刻で運行されている。


1月3日でありUターンラッシュのピークのため、
あらかじめ1506発のJR直通特急の乗車券・特急券を買っておいた。
JR直通特急は東武オンラインでは買えず、駅の券売機もダメ、窓口でしか買えないが、
窓口は長蛇の列になっていたのでダメ、
事前に栃木駅のVF券売機で発券しておいた。
今回、バスが2分遅れ程度で運行できたため、1本早い普通電車に乗ることも可能だった。
しかし、バスがどのくらい遅れるかは見通せず、もし1本早い普通電車に乗れないと、
特急はしばらく満席、JR直通特急を買おうにも窓口は長蛇の列、ということで、
事前に発券しておくのはやむなしといったところだろう。
なお、普通の日曜日なら事前発券までしなくても大丈夫と思われる。


鬼怒川温泉駅からJR直通特急に乗り、帰りは大宮経由で帰る。

以上、無事に帰還。総費用 26k。