旅行記



2021/11 木曽駒ケ岳2泊

木曽駒ヶ岳は長野県中央アルプスにある2,956mの山である。
標高2,640m付近までロープウェイが通じているため、
山頂までは往復4時間弱と短い行程で到達することが可能だ。
頂上付近ではテント泊も可能で、ゆるキャンに最適である。
ロープウェイとバスは、駒ヶ根から千畳敷までは4,000円以上するが、
標高差1900m以上を稼げるので、むしろコストパフォーマンスは高いほうだ。

積雪期になり、テント泊は厳しいことから、ホテル千畳敷宿泊である。
ホテル千畳敷に2連泊し、天空の別荘を満喫である。
この標高で冬にも風呂にも入れる、商用電源や暖房も使え、
こんなに快適でいいのかと思うほど。
この条件でこのサービスを提供するのは本当に大変のはずである。

なお、本稿も含め、木曽駒はこれまでに36回行っている。
ホテル千畳敷宿泊も含めれば、計79日だ。


0日目



バスタ新宿から、伊那方面行きの高速バスに乗る。
定刻ちょうどの発車。
乗客は15人ほど。
15人なら運賃合計は6万円くらいだろう。
伊那まで300km、5人乗りタクシーなら10万円くらいかかるので、
40人乗り大型バスの運行経費がいくらかは知らないが、
15人だと赤字か黒字ギリギリのラインだろう。


到着は夜22時。
宿に移動する。宿は4,000円と非常に安い。大浴場があり便利。
ではすぐに寝る。


1日目



電車で駒ヶ根に移動する。
駒ヶ根からはバスでロープウェイ駅へ。


千畳敷では+1℃、積雪5cm。



で、ロープウェイで上がる。
冬の時期なので、待ち時間はない。
土日・好天時の始発便は、それなりに待ち時間になるようだ。


で、千畳敷駅(2,640m)から歩き始める。
なお、公式HPでは2,612mと表記があるが、これはロープウェイ建設当時の測量による数字。
現在の地形図では2,640mとなっている。






稜線に出た。
わずか220mの登りでOK。


中岳山頂を越える。



宝剣岳は極めて危険なのでスルー。
木曽駒頂上までいきたいところ。


山頂。



山頂の神社は雪で埋まっている。



下界は雲海。



頂上木曽小屋は今年は営業しなかった。



北アルプス方面。



西駒方面。



三角点。



記念撮影。
ダウンを着ていてまったく寒くない。


では、頂上に2時間居たので戻ろう。



こんなところでテント泊するパーティ。結局5張に増えた。すごい。



坂を下りる。
ここまでくれば一安心。


ホテル千畳敷まで戻ってきた。
この図には載っていないが、おそらくB1Fにスタッフ用の部屋があるはず。
ロープウェイの終電後にもスタッフが5人くらい残っていたので、
最低でも5人分くらいの区画がありそう。


さっそくチェックインする。チェックインは14時から。
部屋はこのように8畳の部屋だ。
1〜2人パーティ用に、4畳くらいの部屋があればいいのにな。
部屋の暖房は2kWの電気暖房だ。
特性はほぼオイルヒーターと同じで、酸素を消費しない、火が出ないので比較的安全性が高い、
など、高地のホテルに適する特性である。
燃料用の灯油を運んでくるより、電線があるので電気暖房のほうがいいということか。
厳冬期は-15℃くらいになり、気温が低すぎるためヒートポンプ駆動は微妙かもしれない。
2kWでも、外気温+25℃くらいの暖房能力がありそうで、外気温-5℃で部屋は20℃まで暖房できた。
とはいえ、厳冬期だとやや心もとない可能性がある。
ちなみに夏の冷房は不要だ。
千畳敷での夏の最高気温は21℃ほどで、
札幌の5〜6月・9〜10月ごろ、東京の4月・10〜11月ごろに相当することから、
むしろ8月でも朝晩は暖房を使う人も出てくるかも。


自炊用設備もある。電子レンジ、熱湯が利用可能。



今回搬入食料。



15時〜21時は風呂にも入れる。温泉ではないが、冬の標高2,600mで風呂に入れるだけすごい。
風呂に入ると軽く頭痛がする。高山病か。
日本では2,500m以上にある風呂は数えるほどしかないので、風呂と高山病の関係は不明。


日が傾いてきた。もう紫外線(UV-B)はほぼ含まれていない。



カール内は真っ暗。



ホテルの照明が明るい。



明るい。
では、寝よう。18時半就寝。


2日目

6時起床。


日の出。
鉄塔には、3本の細い電線(三相200V)と、1本の太い通信ケーブルと思われるものが。


気温は1.7℃だ。



では、とりあえず宝剣山荘まで行こう。
昨日の夜の積雪が+5cmほど。


アイゼンはいらないが、必携だし、あったほうが歩きやすい。



稜線まで出た。



昨日より銀世界になっている。



テントは5張。すごい。



下界には雪はない。



いい感じ。



小屋は土日のみの営業だ。



かっこいい。



で、このあまりの景色の良さにもう1泊したくなったので、
延泊の手続きのためにいったんホテル千畳敷まで戻る。
翌日は平日ということもあり、空きがあり、かつ食材の余裕もあったことから、2食付きで宿泊可能だった。
食料は1泊を前提にもってきているため、+1泊しようとすると食料が不足するため、2食付きだ。


で、部屋は同じ部屋を継続使用できるとのことで、荷物を置いたまま、また稜線へ。



中岳を越える。



下りはアイゼンがあったほうがいい。



空が青い。



再び頂上。



御嶽山方面。



北アルプス方面。



伊那前岳。八ヶ岳・南アルプス方面。



宝剣岳は雲に包まれそう。



飛行機が通過。



記念撮影。
では、頂上に2時間居たので戻ろう。


帰りは、馬の背方面の周回ルートを通る。



慎重に下ろう。



戻ってきた。



ホテルではばっちり4Gも通じる。電源もあり、非常に快適。



暗くなってきた。



このあたりの空の色の変化が美しい。



撮影しているとなんと雷鳥の鳴き声が。
冬季は結構したのほうまで移動しているのか。


いい感じ。



夕食。
18時から。
その後は風呂に入り、寝る。20時就寝。



3日目



今日もいい天気になりそう。自室の窓から日の出が見える。



朝食は7時から。
サラダのドレッシングを無しにするなど特別仕様。事前に申し伝えておく必要がある。
コーヒーは無料。2018年ごろには200円という報告もあったが、無料になったようだ。


では、今日は極楽平まで行こう。結局3日間で稜線まで4往復している。
極楽平までは標高差180mで、穂高岳山荘〜奥穂高岳の210mよりも小さい。


上空を飛行機が通過。



このアングルもかっこいい。



極楽平までの登山道は北側斜面のため、アイゼンを装着。



稜線に出た。



標高さ180mだ。



結構トレースが多いのがすごい。



御嶽山もきれいに見える。



では、下ろう。



戻ってきた。荷物をまとめてログアウトする。9時まで。



9時半のロープウェイに乗る。



気温はこの時期としては高い。



ロープウェイは待ち時間はなかった。貸し切りだった。
しらび平からはバスで駒ヶ根ICへ。


途中の駒ヶ根橋からはホテル千畳敷が見える。天空のホテルだ。
駒ヶ根ICからは高速バスで新宿駅へ。
定刻では、駒ケ根IC 1050→新宿駅 1415 だが、
実際には、駒ケ根IC 1050→新宿駅 1415 。
バスは15人程度の乗車。渋滞はなかった。
新宿からはSSLに乗って自宅方面へ。

以上、無事に帰還、総費用48k。
宿泊費4,000+8,800+13,200=26,000