旅行記
2021/03 谷川岳(肩ノ小屋泊)
谷川岳は群馬県と新潟県の上越国境にある1,977mの山である。
絶好の好天のため、バスやロープウェイが大混雑する見込みで、
実際、ロープウェイ乗車待ちで40分という報告もあった。
そこで、1日目は2便目のバスで行き、2日目は少し早めに帰ることで、
混雑を回避する作戦だ。
とはいえ、今回は2日目は平日のため、ロープウェイが運休している。
よって西黒尾根を下るのが最短だが、ピッケルが必要など技術的に難しいため、
天神尾根から田尻尾根を経由する安全確実なルートで下ることにした。
このため今回の宿泊は人が少なく、安全なはずだ。
実際、肩の小屋に僕を含めて2PT・4人だった。
なお、今回で87回目の谷川岳だ。
1日目
高崎から新幹線で上毛高原駅まで。
もう11時近い。
このため混雑はなかった。
ロープウェイに乗り、天神平へ。
トレースあり。
昨日も午後から晴天だったため、この土日で宿泊した人も多かったようだ。
多くの人が連なって登っている。
かっこいい。
熊穴沢避難小屋は利用不可能。かなり掘り出す必要がある。
付近にはテントも。テントが現実的だろう。
このくらいの時間だと下ってくる人とすれ違う。
BCスキーの人もいた。
天狗の留場。
天神ザンゲ岩でも少し休憩。
ザックを肩の小屋に置いて、頂上へ。
トマの耳。
最高に絵になる区間だ。
山頂標識。
雪庇が切れていて、東尾根から登ってきたパーティがいたようだ。
関東平野方面もよく見える。
主脈の山々。
茂倉岳方面にもトレースがある。
馬蹄形方面。笠ヶ岳まではトレースが確認できる。
奥の院まで。
かぐらスキー場などはまだまだ雪がたっぷりある。
幽境の一ノ倉沢。
越後側は平地でも積雪になっている。
巨大な雪庇にはクラックが入っていて要注意。落っこちた記録もある。
では、小屋に戻ろう。気温は-2℃と暖かい。
先週のイグルー跡にヤドカリ方式でテントを設営。
今回搬入食糧。2日分である。
肩の小屋には僕も含めて2PT・4人の宿泊だ。
再び頂上へ。
夕陽がかっこいい。
人がおらず山頂標識で自撮りできなかったため肩の小屋の入り口標識で自撮りする。
夜は気温が下がってきた。マイナス6℃。
暗くなってきた。
では、寝る。
19時就寝。
2日目
6時起床。
モンベル0#(-6℃まで)+メスナー(15℃まで)+薄手ダウン上下+ホッカイロ6枚で、ぬくぬく熟睡。
スマホ温度が0℃だった。
気温はマイナス7℃と、この時期としてはやや暖かい。普通に-15℃くらいになる。
朝飯を食べて片づけをしているとすっかり普段通りの日の高さに。
山頂に向かおう。
朝は雪が硬く、滑落にも注意。
山頂。
神社がかっこいい。
かっこいい。
マチガ沢本谷は滑走跡なし。
小屋に戻り、掃除をして、撤収。
気温が上がってきた。
では、下ろう。
田尻尾根を下るが、田尻尾根は初めて通るルートなので、安全を考慮して早めに通過したい。
明日は前線通過から冬型気圧配置で大荒れになる予想だし。
どんどん下れる。
航空自衛隊入間基地から来たC-2輸送機がうろうろしている。
高度16,500ftと、高度差4,000m以下。
天神平付近が近づいてきた。
ここからは田尻尾根を下る。雪がかなり深い。
しかし、下りならワカン等は不要だ。雪が硬くなっている部分があるので滑落にも注意。
ただし、今日の条件ならピッケルを使うところはなかった。
特に危険個所もないが、尾根の分岐があるので注意。
左に行くと西黒沢に行ってしまう恐れもあり、できるだけ右に行くのが安全だろう。
特に1218mの標高点で左右にトレースが分岐していて、左は西黒沢に落っこちるルートだ。
なぜこんなことになっているかは不明だが、
右に行って失敗しても田尻沢コースに遅かれ早かれ合流するだけなので、迷ったら右へ。
安全最重視なら、ロープウェイ駅からずっと田尻沢コースを降りるのが良さそう。
尾根を下りきるとスキー場の田尻沢コースに合流する。
ここまでくれば一安心だ。
人が少ないのでけがをすると終わる。厳重に注意。
で、国道まで戻ってきた。
肩の小屋からわずか1時間20分でここまで降りてきた。速い。
ロープウェイ駅でバスを待つ。
ロープウェイ駅はやっていないが、トイレは使える。コインロッカーまでは行けない。
ロープウェイ駅発1200のバスに乗り、水上駅へ。
水上駅前の蕎麦屋で昼飯にする。
しかし、他の人がいない時間帯にするのがいい。
水上から在来線で戻る。
以上、無事に帰還。総費用 14k。