旅行記



2020/04 谷川岳(泊)

谷川岳は群馬県と新潟県の上越国境にある1,977mの山である。
今年は厳冬期とはいえ、今年は寒気の入りが弱く、冬型が長続きしない。
4月にもなってくると、冬型は続かず、天気が周期変化するようになる。
そこで1泊で行けるチャンスであったので谷川岳である。

谷川岳の積雪は、ロープウェイ駅で190cmと少ない。
それでも今の時期は、肩の小屋に泊まると、大雪で下山できなくなる恐れがあり、
ワカン・スコップなどのスノー装備が必要だ。
(ただし、下り基調なのでワカンなしでも何とかなるというご意見もある)

なお、今回で76回目の谷川岳だ。


1日目



朝発で急ぐため、高崎から新幹線で上毛高原駅へ。
上越線経由よりも1000円くらい高いが、30分短縮できる(その分家で寝れる)のは大きい。
東京〜新大阪の「のぞみ」で5,810円、515.4km(1,127円/100km)だが、
高崎〜上毛高原では、880円、41.8km(概ね2,100円/100km)なので、
短距離だとやや高いのは致し方ない。
よく晴れていていい感じに山々が見える。


上毛高原駅からはバスでロープウェイへ。
朝イチの便なので通路までいっぱいになるほど。新幹線からダッシュして乗るのがいい。
天神平の積雪は190cmと少ない。
そして、もちろん登山届を提出。
冬の谷川岳では事故が多発しているので要注意。去年は2人死亡。
ご冥福をお祈り申し上げます。
冬の入山者数は不明だが、
土日・晴天時でロープウェイからは300人程度だろうと思われるので、
シーズン通し(1月〜3月)では同様に5,000人くらいだろう。
他ルートも合わせて10,000人なら、死亡率は総合的にも0.02%くらいとなる。
水平歩道でも0.2%くらいなので0.02%は冬山としては標準的か。


ロープウェイに乗り天神平へ。



前回は重くてつらかったので軽量化に努め、積雪期のテント泊としては18.2kgと軽く収まった。



天神平から歩き始める。



天神峠手前の広場(1,420m)に出る。



猫耳がばっちり見える。冬は眼も見える。おすすめ展望ポイントだ。



天神尾根へ乗る。



尾根どおしの冬道だが、やや藪っぽい。
熊穴沢手前の岩場は、雪がなく、岩が露出していた。


熊穴沢避難小屋はこのくらいなら何とか掘り出して利用可能。
しかし、スコップは必ず持参する必要がある。2〜3トンくらい雪かきが必要で大変。


左右に落ちないように要注意。



天狗の留場付近。



人が多い。



まもなく天神ザンゲ岩。



天神ザンゲ岩付近。
だいぶ笹が出てきた。


肩の小屋。



気温は−1℃程度と暖かい。
直射日光を受けるとまったく寒くない。
なお、夏の富士山だと、超強烈な日光を受け、6℃で長袖1枚という勘定だから、
-1℃なら適当に何枚か来ていればまったく問題ない。


トマの耳。
巨大雪庇ができている。


主脈の山々。だいぶ笹が出てきた。



谷川岳馬蹄の山々も真っ白だ。



尾瀬の山々が見える。
あと3週間もすれば尾瀬がシーズンインだ。しかし今年は雪が少ないだろう。


オキトマ間の登山道は谷川岳のハイライト区間だ。かっこいい。これぞ冬山。
越後側に落ちないよう注意


山頂。
山頂標識にアイゼンの傷がついている。
まだ交換されて1年も経ってないのに傷が増えてきた。木製ではだめかもしれない。


写真を撮ってもらう。軍手は作業用インナー手袋。
当然、グローブを持参している。


山頂から徒歩5分の奥の院を目指すが、雪が硬く、滑落に注意。
茂倉岳が見える。


かっこいい。



奥の院。
日本酒谷川岳が奉納されている。
日本酒の瓶を撮影するときには、映り込みに注意。
SNSで顔ばれした事例があるので、顔を見せてはいけない人は、後ろ向きに撮るのがよい。


越後の山々が見える。



雪が降ってきたので小屋に戻ろう。



天空の山小屋だ。



だんだんガスが迫ってきた。このあと1時間以内にガスに包まれる。吹雪になってきた。



小屋に入る。
照明には4WのUSBLEDライトで明るい。40Wの白熱電球相当。
今日の宿泊は僕だけ。非常に快適。
火災報知器の電池切れは治った(もしくは完全に電池切れになった?)ようだが、不明。


今回搬入食糧。(夕飯を食べた後なので残りが少ない)
2日分である。
水は雪から水を作っているので飲料水を大量に持ってくる必要は少ない。
ガスは110gを持参し、100g程度を使用。
あまり節約せずに使っていたためで、節約すれば半分くらいで済むだろう。
小屋の暖房にもなるほか、衣類の乾燥にも使えるが、燃えないように要注意。

では、寝る。
19時半就寝。


2日目

7時起床。11時間睡眠。
モンベル0#(-6℃まで)+メスナー(15℃まで)+ホッカイロ4枚+ダウン上下で、ぬくぬく熟睡。
スマホ温度が1℃だったので、寝袋付近は-1℃くらいだろう。
足にはホッカイロミニを貼るとちょうどいい(標準サイズでは熱すぎる)。


気温はマイナス9℃とこの時期としては標準的かやや低い程度。
なお、ヤマテン予報ではマイナス7℃だったが、雪の冷却効果があるのか、
これよりも下がることが多い。
ガスっていて暇なのでゆっくり朝飯を食べる。


外はガスっているが、風はそこまで強くなく、下山には支障ない。
猛烈な暴風雪だと下山できないが、4月では超強い冬型になることも少なくなってきた。
外は雪が硬いので、トイレ等に外出した際、アイゼンをはいてないこともあり、滑落に注意。
トイレに行って滑落して死亡、というのは事例がある。厳重注意。
9時くらいに登山者が上がってきた。
11時くらいには多数の登山者が小屋で休憩していたが、
避難小屋は気密性が非常に高く、密閉された空間で、多数の人がしゃべっていると、
いわゆる3密に該当してしまい非常に危険。
しかし扉を開放すると猛烈な吹雪が入ってくるのでできない。
なお、クラスター化した場合には、登山届で把握できるので、追いかけは可能なはず。


もはや晴れる気配はない。下山にかかろう。
ルートミスしてあらぬ方向に下らないよう、厳重注意。
僕は100回は天神尾根を通っているので道はわかるが、
それが油断につながって迷わないように注意。慢心してはいけない。


天狗付近まで降りるとガスが薄くなってきた。



1,600m付近でガスから出た。



雪が硬く、滑落に要注意。



避難小屋。



いい感じの天気だ。



なお、山頂のガスは取れない。
GPV天気予報では雲量10%の予報だが、経験上、冬型の雲は雲量10%なら山頂はガスになる。


天神平に戻ってきた。



帰りは、ロープウェイ駅からバスに乗り、上毛高原駅で降りる。
荷物が非常に大きく(90Lザック満載)、混雑するバス内での取り扱いは気を使う。
帰りは90Lザック内にマットを収容できたので少しマシになった。
寝袋2つでは、いつもの60Lザックでは入らない。
なお、今回のバスは乗客4人と空いていた。1320発と、早いバスに乗るのが得策だ。

登り:0930→1215(肩の小屋) CT2h30m?
下り:(肩の小屋)1145→1245 CT1h30m?

以上、無事に帰還。総費用 15k。