旅行記
2020/03 両神山
両神山は埼玉県にある1,723mの山である。百名山選定。
今回もメインとなる日向大谷(ひなたおおや)ルートだ。
自宅からも近く、お手軽に行ける山である。
冬型気圧配置時には晴天圏内になり、冬でも積雪が多くない。
しかし、狭い稜線やトラバースが続き、凍結時は危険である。
冬場ならば最初から最後までヘルメット装備が望ましい。
特に日向大谷ルートが最も一般的だが、
遭難事故の半数以上はここで起こっているようだ。
今日は2泊3日の行程でテント泊で行くことにしたものだ。
途中には清滝小屋という快適な県営の小屋がある。
営業休止から10年経っているが、小鹿野町が管理をしていて、
小屋やトイレはもちろん、布団もちゃんと綺麗だし、よく管理されている。
広くて明るいテント場もあり、ゆるキャンに最適な立地だ。
今回は小屋にも宿泊者がいたので厳密にはソロキャンではなかったが、
冬の両神山は人も少なく、静かな宿泊が楽しめる。
なお今の時期は花粉がすごいため対策が必要だ。
サングラスにマスク装備で行ったが、
最近は感染症対策のためマスクをする人も多く、そんなに違和感はない。
それでもくしゃみと鼻水が止まらず、目もかゆい。
これで両神山は23回目だ。
1日目

谷川岳に2泊3日で行こうと計画を立てるが、
初日の朝、ロープウェイHPをチェックすると冬型気圧配置で強風のため運休とある。
冬型は緩む傾向だが「てんくら」では標高1500mの風速値は変わらず、
これでは1日中回復の見込みなしと判断。
更に3日目の天気もやや怪しい。
そこで、急いで準備をして両神山を目指す。
小鹿野町の中心市街地付近からは、よく両神山の特徴ある山容が見えた。
登山口までの途中の道路に凍結・積雪はなく、ノーマルタイヤで来ている車が多い。
気温はアメダス秩父で14℃もあるので、ここではスタッドレスタイヤは不要だ。

登山口の駐車場は4つあるが、上から2つ目は2019年台風19号の豪雨で大崩落。
このためバスも乗り入れしていない。
これにより駐車場は混んでいて、上から3番目の駐車場に停める。
上の2つは有料(1日500円)。
このため下の2つが人気がある。ただし標高差80mあり、
登り15分、下り10分の計25分が余計に必要になる。
画像は有料駐車場だが、何回か見ている車がある。両神山常連の方のものだろう。

日向大谷からスタート。
いよいよ登山道。

トラバースが多いので要注意。
落ちると大破か死亡するような斜面が多く、気が抜けない。
小屋までには、途中、1か所、ベンチなどがある休憩ポイントがある。
会所から上は、落ちると落ちた先が崖になっているところがあり、
死者が多数出ているポイントがある。要注意。
ヘルメット装着で慎重に。

沢沿いを登る。

弘法井戸は水が出ている。しかし、小屋の水場のほうがよさそうだ。
ここの上がテント場になっていることもある。

清滝小屋。

小屋には宿泊者が2人。
他にはソロの男性のテントが1張。つまり、今日の宿泊は僕を含めて4人だ。

水場。
小屋の水源地を探ると、水源地付近では生きていて、ホースから水が出ている。

小屋となりの炊事場で飯にしよう。
食料は一応、予備を含めて4日分を持参。
車の場合、要冷蔵の食品も持ってこれるので便利。電車だと車内が暖かくダメになる。
サラダは大量に持参。約400g。
小屋の中は火気厳禁のため、外の炊事場で調理をする。
たまに小屋の中で火気を使っているのを見かける(経験上、ベテランの方の場合が多い)が、
小屋の指示事項を守らないと、今後、使わせてくれなくなるかもしれないので、
こういうことは絶対に守る必要がある。
水がない山小屋で火災は本当に怖い。

室内の温度は6℃と暖かい。
気温が0℃を超えてくると、虫が出てくる。今回も室内で虫を見かけた。
また、ネズミの糞のようなものがあるので、時期によりネズミがいる可能性がある。
食料のデポは工夫をしたほうがよい。

今回もテント泊である。
フライシート無しなのは何故かというと軽量化のため。
奥秩父は冬は晴天圏内のため、めったに降らない。
もし降っても多少なら大丈夫だし、最悪、炊事場には屋根があるのでそこに避難すればよい。
人が多いテン場では、「フライシート忘れたんですか?」と次々に声を掛けられるはず。

小屋で過ごす。
テント泊でも、小屋に荷物をデポしている。このほうがテント内を広く使えるためだ。
男性2名のランタン(写真奥)と、手前のLED照明で色温度がかなり違うのがわかる。

日が暮れると下界の夜景が輝きだした。
夜景が3段見えるが、手前が小鹿野町、中段が長瀞・皆野〜秩父盆地、
一番遠くが関東平野である。
こうして東京の夜景を見ていると仙人の気分に。
こちらは電力はほとんどない(持参のモバイルバッテリー36Whとスマホ9Whくらい)。
明かりは持参のLED電球4W(白熱電球40W相当)があるのみだ。
では、テントに戻り、寝よう。
19時半就寝。
2日目
7時起床。11時間睡眠。

明るくなってきた。
小屋には東からの朝陽が差し込むが、小屋の窓ガラスはUVカットになっていることがわかった。
実測で98%以上カットしている。日焼けの心配はない。
では、片づけて頂上へ。

明瞭な尾根に乗ると頂上が見える。

この先には凍結路があるので、チェーンスパイクか6本程度のアイゼンが必要。
カリカリに凍結していて、4本では歯が立たない。

両神神社。
ここまでくれば、あとは広い尾根沿いだ。
この先には小屋があったらしい(40年前の山と高原地図には記載あり)が、
具体的にどこにあったのかはよくわからない。

あと少し。
白井差ルートは営業が始まったようだ。

山頂。

山頂標識。

三角点。

山頂標識。
完全装備で寒くない。
ちなみにこの撮影アングルは、小鹿野町の議員のお方は嫌いのようだ。
なぜなら「山頂という標識なのに上から撮っているから」だとおっしゃっていた。

北に2分の展望ポイント。
左は空が茶色っぽいが、砂埃か花粉だろう。

こう見ると両神山の雰囲気は、西上州に近い。

奥秩父はよく見えるが、今日は霞がかかっていて、富士山はかすかに見える程度。
いつもは僅かに見える南アルプスと中央アルプスはまったく見えない。

深い山々だ。

上越国境の山々もよく見える。今日はよく晴れている。

登ってきた尾根を見る。

秩父盆地と関東平野が見える。今日はスカイツリーは霞の影響で見えない。

では、山頂で3.5時間ほど休憩したので下ろう。

小屋に戻ってきた。

室内は8℃と暖かい。

今日は僕のほかにテントはないので、小屋裏のべスポジに移動する。
しかし、小屋裏のテントサイトは、斜面の下にあるので、夜中に落石の音が聞こえ、やや不安。
これは小屋裏の清滝が崖になっているため落石が多いのだろう。

だんだん日が傾いてきた。
1人なので非常に快適。水場もあるし、ドコモの4G電波も入る。
折り畳み式太陽光発電パネル(25W)持参で越冬したいくらい。
繁忙期の土日だけでも管理人が常駐したら、
日帰り登山者でも安心度が一気にアップするのにな。
では、テントに戻り、寝よう。
19時半就寝。
3日目
7時起床。11時間睡眠。

掃除をして撤収。
小屋は、小鹿野町から委託を受けたシルバー人材センターの方々により、
月1回、清掃がされているため、10年たってもきれい。
先月には、新しい毛布(薄緑色のもの2枚)が追加されていた。
しかし、この新しい毛布のうち1枚が激しく汚されているのを発見。
なぜこういったことをするのか、極めて遺憾。

室温は10℃と暖かい。

では、日向大谷に下ろう。

落ちたら大破〜死亡だ。慎重に下る。

日向大谷に戻ってきた。

で、80m下の駐車場まで戻り、帰りも慎重に運転して帰る。
行き 0940→1125
帰り 1135→1400
以上、無事に帰還。総費用 13k。