旅行記



2019/07 立山

立山は、富山県にある3,015mの山である。
立山という単独の峰はなく、最高峰は大汝山である。
これで立山は4回目だ。

今回は
1日目:室堂→立山(大汝山)→室堂→雷鳥沢キャンプ場
2日目:雷鳥沢キャンプ場→室堂→雷鳥沢キャンプ場
3日目:雷鳥沢キャンプ場→室堂→立山(大汝山)→室堂
だ。
1日目と3日目の天気が比較的マシなことがわかっていたが、
日帰りで2回出かけると交通費が2往復分かかってしまうので、
2泊3日で出かければ交通費は1往復分で済み、その分遠くまで行ける。
(テントなので宿泊費は無視できるほど少ない)
更に、立山はキャンプ場が下のほうになり、
天気がいいときは稜線で泊まりたいのでもったいないと思っていたのだが、
こういう天気が悪いときにはむしろ適する。
温泉もあり、長期滞在も十分可能だ。
梅雨前線の影響は北のほうが少ないので、
北ア最北部の立山は最も天気がいいなどの理由もあり、立山にしたものだ。
これで高所順応もできる。(とはいえ、高山病になることはなかった)

アルペンルートの混雑期は大変だが、
往路の混雑予報は「B」で5,000〜6,000人、
復路の混雑予報は「C」で3,000〜4,000人、の入込予想とのこと。
おおむね小屋の混雑もアルペンルートの混雑に似るだろう。
待ち時間を覚悟して出かけたが、実際にはどちらも追加の待ち時間はなかった。


1日目





高崎駅から新幹線に乗り、長野駅へ。
写真は長野駅。


長野駅からはバスで扇沢へ。
白馬方面は長蛇の列になっていたが、扇沢方面はガラガラ。


扇沢からは電気バスに乗る。繁忙期は8両になるようだが今回は4両。
バッテリー残量が運転席のモニターに表示されるが、往復で30%ほどを使っていた。
1日10往復だと、営業期間1年で600サイクルくらい、
5年で3000サイクルくらいになってしまい、寿命になりそう。


黒部ダムから約1km、20分歩くと黒部湖駅。
ここからケーブルカーに乗る。


次はロープウェイに乗る。
アルペンルートのボトルネックはロープウェイと立山ケーブルカーで、
ロープウェイ駅には整理券貼り出し用の掲示板が用意されていた。


次はトロリーバス。



室堂ターミナルに到着。標高2,420m。
テンポよく乗り継ぎができ、すいすい進むことができた。
むしろ臨時便が出たおかげで、閑散期よりも早く室堂に到着することができた。
日本で2番目に高い駅だ。


まだまだ積雪期である。要注意。
ではスタート。


立山が正面に見える。



室堂〜一の越間は、雪道が8割。アイゼンは不要な程度。
雪道部は単線なので、交換する際には注意。


かっこいい。



一の越(地形図読み2,690m)からは雪はない。



頂上が見える。



ドローンが飛行中。



雪はない。



雄山に到着。ここは標高2,991m。



気温は11℃と涼しい。



三角点。



雄山の北側は抜群の展望だ。











こちらは立山の最高峰の大汝山(おおなんじやま)。3,015m。
休憩所もありなかなかいい感じだ。


下には御前沢雪渓。日本にある数少ない氷河のうち1つだ。
黒部ダムも見える。
よくあんなところに作ったもんだ。


山頂標識。
大汝山休憩所の手作りだとかなんとか。


頂上は人が多い。



休憩所はアジアンテイストな感じ。







2時間ほどぐだぐだして高所順応したので、雄山に引き返す。



15時半にもなるのに、まだ人が居るのがすごい。
農取岳なら凄い勢いで怒られそうだ(僕も怒られる)。


雷鳥のヒナがいた。親鳥とヒナ6羽。
SSRクラスが計7羽も同時にいるなんてなかなか凄い。広大な立山で300羽しかいないのに。
飛行性能が悪いため、ガスっているときでないと出てこない。
フライトエンベロープを比較すると、タカなどのそれに完全に包含されるような感じだろう。
しかしガスの中でしか活動しない戦略なら、やむを得ずガス内を飛行すると、
空間識失調になって高速で地面にぶつかる恐れもあり、慎重な飛行が求められる。
(雷鳥は計器飛行用の装備をもっていないため)


室堂に下る。



雪も慎重に。
アイゼンは持参したが使わなかった。


室堂に戻ってきた。



室堂駅の駅名盤が分かりやすいところにあればいいのにな。
下のゆるキャラは、あちこちに登場する。なんだかベクトルデータっぽい。


終電後の室堂駅は無人。なんだか夜の学校みたいな雰囲気がある。



いつも超混雑しているところしか見たことないのに無人なのはなかなか違和感。



では、雷鳥沢キャンプ場に向かおう。



まだまだ遊歩道には人がいる。



雷鳥沢キャンプ場に設営。



「雷鳥沢ヒュッテ」で温泉に入る。
いい感じの露天風呂だ。
長居して暗くなるとテントに戻れなくなる恐れがあるのでヘッデン持参のこと。
1930最終受付、20時まで入れる。ありがたい。
これなら長期滞在も可能だ。


キャンプ場。暗くなってきた。
立山頂上の明かりは雄山神社、峠部分の明かりは一の越山荘だ。
キャンプ場では携帯の電波も通じる。さらに富山県が設置したFreeWiFiも飛んでいる。


22時就寝。


2日目

8時起床。10時間睡眠。
物資搬入量に余裕があるため、モンベル#2(快適2℃まで)でぬくぬく熟睡。



雨が降りそう。
浸水しない場所にテントを張るのが基本だ。
今の時期は雪渓からの吹き下ろし・転石などの影響があるところにも注意。
地形をよく見極め、自然災害に弱いところに家を建ててはいけない。


今回搬入食糧。
昨日の夜の分はすでに食べてしまったのでない。


剱岳方面はすでに多くの人が向かっている。



上部ではガス。



で、雨予報なので、室堂ターミナルまでいったん引き揚げる。



こんな感じ。



ホテル立山のレストランでランチにする。11時〜13時半。
写真は富山ポークカツ定食、ご飯大盛りで1,950円。
200円でご飯おかわり可能で、2杯おかわりする。
その後は室堂ターミナル内や自然保護センターを散策したりして時間をつぶす。
14時頃になったら、みくりが池温泉で日帰り入浴に入る。
700円、日本最高所(2,400m)の温泉だ。


その後は、雷鳥沢キャンプ場に戻る。



こんな天気でも結構多い。
しかしツェルトは浸水している人が多かった。


次はロッジ立山連峰で温泉に入る。
ロッジ立山連峰までの道は雪で通行止めで、雷鳥沢ヒュッテの前を経由する。
なぜ雪があるくらいでダメなのかと思ったが、断面図(?)を見て納得。
雪渓の下が薄くなっているかどうかは、見た目ではわからないため、非常に危険。
右端の人と大きさを比較していただきたい。


温泉に入る。
ロッジ立山連峰は、去年、台風で手前の建物が大破したため、当該部分を取り壊し、
大きさが半分になってしまった。
温泉部分は無事だが、受付部分がなくなったため、仮設受付で温泉を営業中だ。
温泉に入りまくると水を大量消費する。
2泊3日(大汝山2往復を含む)で結局、2L×1本+500ml×5本の計4.5Lを消費した。


暗くなってきたので寝る。
雨で2泊目にもなると室内が湿っぽくなってくる。
できるだけ水分を持ち込まないようにする必要がある。

20時半就寝。


3日目

7時起床。10.5時間睡眠。
物資搬入量に余裕があるため、モンベル#2(快適2℃まで)でぬくぬく熟睡。



翌朝。
まぶしくて+暑くて起きる。なんと晴れている。


晴れているので急いで撤収。
なお、傘があると雨の時は便利。


室堂ターミナルまで戻ってきた。
コインロッカーにテント装備を突っ込む。
25Lザックを持ってくればパッキングの手間が減らせただろう。


スタート。



一の越へ。



登る。



雄山に到着。ここは標高2,991m。



気温は14℃と、直射日光を受け無風だと、長袖1枚ではやや暑い。



大汝山休憩所。



立山の最高峰の大汝山(おおなんじやま)。3,015m。



やや暑い。



今日は一転して人が少ない。
それでも、ほかの山に比べればかなりの人数だ。


では、2時間半ほど高所順応したので雄山に戻る。



雄山では雷鳥が。
背景の小屋をバックに大変かっこいい。


だんだんガスが多くなってきた。



雄山でも1時間くらいぐだぐだしてしまう。



室堂に下る。



かっこいい。



室堂ターミナルに戻ってきた。



室堂からはトロリーバスに乗り、戻る。
次はロープウェイ。
その次はケーブルカー。


待ち時間があったので、黒部ダムを見学していく。レストランは営業終了していた。
この観光放水、霧状にして噴射しているので、水量の割に迫力がある。
というか、せっかく発電に使う水が減ってしまうので、水を節約している。


扇沢からはバスに乗り、長野駅へ。67kmで2,800円と結構なお値段。
タクシーなら20,000円くらいなので、タクシーの1/7くらい。
扇沢からは自家用車やツアーバスの人が多いので、バスは空いている。
日本人は自家用車で来るためか、インバウンドの人が多い。


長野からは新幹線「あさま」に乗り、高崎へ。
自由席は8割ほどの乗車率と結構混んでいた。


以上、無事に帰還、総費用45k。

vv