旅行記
2018/04 平標山・仙ノ倉山(谷川連峰)
平標山は、谷川岳主脈の西端にある山である。
冬季はBCスキーでよく登れらている。
仙ノ倉山は、平標山のすぐ西にある山で、200名山指定だ。
平標山は、急勾配を登らねばならず、
冬季は滑落や雪崩の危険が非常に高く、機会を見計らっていた。
4月になりだいぶ雪が緩んだようで、さっそくチャレンジしてみたものだ。
宿泊は、平標山の7合目くらい(1660m)にある「平標山の家」に宿泊する。
今の時期は避難小屋を開放していて非常に快適とのことだ。
なお、ここを広義の谷川岳に含めるならば、今回で56回目の谷川岳だ。
1日目
高崎から新幹線に乗り、一気に越後湯沢駅を目指す。
新幹線は速くて快適、金はたっぷりかかるが。
谷川岳をいっかい越後側まで超えるのがもったいない。
上毛高原駅か沼田駅あたりから、苗場スキー場方面のバスが出ていればいいにな。
越後湯沢駅からバスに乗る。
越後湯沢駅で待っていると、「急行 苗場プリンスホテル行き」などが次々に来るが、
平標登山口バス停には、「西武クリスタル行き」でないと止まらないので注意。
平標登山口バス停でおりる。
17号沿いの駐車帯には登山者の車が停まっているが、
平標登山口の駐車場が除雪完了し、
停められるようになったのであそこに停める必要はない。
なお、道路に積雪・凍結は全くない。上州方面から来ても全くなかったそうだ。
それではスタートし、ヤカイ沢を登っていく。
トレースはみんな思い思いにつけているため、ルートがわかりにくい。
GPSと1/25,000地図で確認しながら登っていく。
平標山の稜線が見えてきた。
沢沿いには全層雪崩の巨大なデブリなどがあり、要注意。
また、ハーフパイプ状態の地形の底では、雪が割れて水が流れている。
落ちたら大変なことになる。要注意。
途中から尾根にとりつく。
なかなかの急勾配。朝は雪が締まっていて滑落注意。
12本アイゼン+ダブルストック+ヘルメットの装備で登る。
ピッケルは持参したが、使わなくても大丈夫そうだった。
勾配はギリギリ30度いかないくらいで、
樹林帯ということもあり雪崩は大丈夫そうだ。
主稜線には、1850m地点付近で合流する。
ここまでくると展望が一気に開ける。
平標山はスルーしてまずは仙ノ倉山を目指す。
途中は夏道が出ている。
平標山〜仙ノ倉山間にある非常用テントデッキは雪がなくなり出ている。
ここにザックをデポして仙ノ倉をピストンする人も多い。
ふみ抜きに注意。
いい感じの登山道だ。
雲上の稜線だな。
仙ノ倉山。
広義の谷川岳?の最高峰だ。
登山者に撮ってもらう。
アイゼンをつけていないのでジャンプ可能だな。
三角点。
谷川岳主脈の稜線は切り立っているところに雪がついていて、非常に危険。
越後湯沢方面が見える。
360度の展望だ。
次は平標山に戻る。
こちらも三角点。
こちらも360度の展望だ。
平標山から標高300mほど下った場所にある「平標山の家」を目指す。
「平標山の家」は避難小屋を開放している。
積雪が多いため2階から出入りするが、出入口は狭く、梯子もあり要注意。
出入りの際にはヘルメットを装備したい。
巨大なザックを背負ったまま通るのは無理なため、
補助ロープとカラビナで吊って室内におろす。
今日の宿泊者は3人のようだ。小屋は10人は泊まれそうな広さだ。
同宿の2名(60代のおっさん、50代の山ガール)も練度が高く、
かなりの経験者とお見受けした。
今回搬入食糧。
小屋の横にある水場はなんと水が出ている。大変ありがたい。
これで雪から水を作る手間が省ける。
日が暮れていく。
ギリギリ樹林帯よりは上にあり、大展望の小屋だ。
日が暮れた。
ときおり、携帯の電波が通じることもあるが、かなり不安定で期待できない。
翌日の天気予報などを仕入れる。
15s、F3.0、ISO800
日が暮れると今後は満月が昇ってきた。
長時間露光で撮影すると普通に昼間みたいな写真になる。
もちろん、空には星が写っているから、これは夜の写真だ。
しかし、1/30s、F1.4、ISO10万とかならば、手持ちで昼間のような写真が撮れるのか。
最新の高性能デジイチがあれば可能だ。
では、いろいろぐだぐだして19時半就寝。
気温は+2℃の予報だが、雪があるので0℃だろう。
モンベル0#+足にホッカイロ2枚で快適。
2日目
6時起床。
飯を食べ、準備をして、出発。
今日もいい感じに晴れている。
一気に登り仙ノ倉山頂へ。
仙ノ倉山頂。
いい感じだ。
平標山に戻る。
平標山では宿泊した形跡がある。
仙ノ倉北尾根でも2張、平標山でも2張あり、
小屋に泊まらず自由にどこでも泊まっている。
今の時期はクマもいないので安心だ。
五竜岳や唐松岳もビバークし放題になっているようだし、
積雪期のうちに行ってみるか。
平標山からヤカイ沢を見下ろす。
正面にはたけのこ山の苗場スキー場が見える。
たけのこ山の頂上、1780m付近までスキー場になっていて、
このあたりのスキー場としては標高が非常に高い。
積雪量が多いこともあり、なかなかの優良スキー場だ。
ただし、物価が高い(日本の2倍程度か?)のが難点。
ここからは見えていないが、たけのこ山の山麓には巨大なプリンスホテルも。
では、ヤカイ沢を下っていく。
山頂からわずか1時間10分で下山した。
途中、ヤカイ沢コースはわかりにくいところもあるため要注意。
沢底までは降りてはいけない(踏み抜きで川底ドボンや全層雪崩)。
左岸の尾根を基本に、勾配が一番ゆるいラインを通って降りる必要がある。
さて、バス停で40分近く待つのはつらいため、逆方向のバスが来たのでそれに乗り、
苗場プリンスホテル前バス停で降りる。
快適な苗場プリンスホテルのロビーで時間をつぶす。
苗場スキー場はまだまだ雪がたっぷりある。
越後湯沢駅行きバスがやってきた。
さっそくこれに乗る。
越後湯沢駅では腹ごしらえをして、新幹線に乗る。
新幹線はスキー客が多い。
これに乗って一気に高崎に帰る。関越道の渋滞も関係なしだ。
以上、無事に帰還。総費用 15k。