旅行記



2018/03 谷川岳(肩ノ小屋)

谷川岳は群馬県と新潟県の上越国境にある1977mの山である。

厳冬期は冬型の出現率が高く、谷川岳はほとんど晴れない。
西から接近する低気圧の影響で、西高東低の気圧配置が崩れ、
天候が悪化する前に半日〜1日ほど、
西高東低の冬型気圧配置が崩れ、脊梁山脈の天候が回復することがある。

登山者800人以上がこれまで死んでいる谷川岳、
油断と慢心は厳禁だ。

装備としては、
天神尾根往復オンリーならば、ストック+軽アイゼンでも何とか可能だが、
今日は雨の後で雪が非常に硬く、正規アイゼンとピッケルが必要な状況。
事前に雪質を見定めることは難しいため、これらは必携である。

今日は平標山と迷ったのだが、雪が硬く、平標山は危険。
こちらで正解だった。

なお、今回で54回目の谷川岳だ。



1日目




高崎駅から上越線電車に乗り、水上駅へ向かう。
上牧駅からは谷川岳が見える。
事前に着雪状況や天候の確認ができて大変便利。
水上駅前には雪はない。


平年よりやや少ない積雪だな。しかしなかなか寒い。
チケット購入列はなし。
ザックの重さは14.4kgとこの時期にしては軽量化した。


ロープウェイに乗り天神平へ。



天神平から谷川岳を見る。
ではスタート。早速歩き始める。


天神尾根まで乗ると谷川岳が見える。
雲に包まれている。


熊穴沢避難小屋は完全に埋没。
風が強いため、ここでしばらく待機する。
このあたりは風の通り道になっているようだ。上に登ると風はそうでもない。


いい天気。山頂以外は。



登る。
天狗の留まり場あたりから雲に突入する。
雪が硬く、正規アイゼン+ピッケルが必要。
それらがない組(スノーシュー、軽アイゼン、チェーンスパイク)は撤退していた。
小屋手前の急斜面は斜度40%くらいだが、それでもなかなか緊張した。
平標ヤカイ沢の上部は50%くらいあるのでもっと危険だっただろう。


で、猛吹雪の中、なんとか肩ノ小屋に逃げ込む。
ガスってしまいやることがないので小屋に引きこもる。
ちょっとでも外に出ると、飽和水蒸気が氷になり衣服に付着し、
たいへん面倒。


今回搬入食料。
水は2Lを持参して、かつ雪で雑用水を作っているため、
水の量は余裕だな。
ちなみに小屋はわずか2人だ。


小屋の中は暖かく0℃だった。
同宿者と山話で盛り上がる。
今の時期にこんな場所に泊まるなんてツワモノしかいない。
このため間違いなくハードな山屋なので盛り上がる。


昼飯を食べ終わると、いつの間にか晴れている。
日帰りチームは、ガスっているのであきらめて下山したあとだ。


そこで頂上を目指す。



いい感じに雲海になっている。



頂上が見える。
雪が硬く要注意。


頂上。



三角点がないので標識タッチ。



いい感じに雲海だ。



そして「奥の院」を目指すが、雪が硬く、新潟側に落っこちそうだ。
誰もいないということもあり、かなり危ない。

そこでトマの耳に戻ると、今日の同宿者が、
雪庇とともにマチガ沢の絶壁に落下した。
偶然、5mくらい下にあったテラスに引っかかって何とか這い上がってきたが、
そのまま下まで落下していれば100%死亡だったな。
ただし、足を捻挫してしまったようだ。ダブルストック利用で何とか歩けるが・・・。
しかし雪庇は意外と手前から崩落する。
そんなことは分かっているのだが、それでもその想定よりも手前から崩落する。
このため雪庇には近づいてはならない。


夕日が暮れる。



写真を撮ってもらう。



日が暮れてしまった。



新潟側の深い谷底が暗くて不気味だ。



雲海もとれて360度の展望だ。
地球の影がだんだん上がってくるのがわかる。
写真にも写っている。


暗くなってくると市街地の夜景が輝きだす。



夜中に起きると市街地の夜景が美しい。
ISO800、F3.0、15s


ISO1600、F3.0、15s
満点の星空だ。
正面が明るいのが苗場スキー場など。


2日目

19時半就寝、5時半起床。約10時間睡眠。
モンベル#0(マイナス7℃まで)で、
テントを掛け布団にするといい感じに暖かい。
(ただし透湿素材のテントでないと水でぐっしょりになる)



起きたら準備をしてトマの耳を目指す。
雲海になっている。


快適な別荘だ。
地球の影が徐々に下がってきた。ということはそろそろ日の出だ。


暁の地平線。
右端には皇海山が頂上だけ出ているが、赤城山は海面下になっている。
雲海の海面は1900m付近のようだ。


日の出。



朝陽に照らされる。
日の出をみた後は、いったん小屋に戻り、撤収の準備をする。
足を捻挫した同宿者は天神平に出発していった。
今から出れば6時間くらいでロープウェイ駅までたどりつくだろう。


荷物をまとめたら山頂をめざす。



頂上。
東尾根からスーパーエキスパートパーティが上がってきた。
朝2時半出発だったとか。
ちなみに谷川岳で800人死んでいるのは、
こういうパリエーションに行く人が多いということもある。


だいぶ人が多くなった。



では、下山にかかる。
雪は緩んでいて、昨日のような危険さはない。


天神平まで戻ってきた。
足を捻挫した同宿者には追い付かなかったのですでに到着したのだろう。


今日は少し暖かくなったな。



ロープウェイ駅の食堂で掻き揚げ山菜そば700円(谷川岳天然水仕様)。
そこからはバスで上毛高原駅へ。
新幹線は速いのだが、水上〜上毛高原間で25分かかるバスのせいで、
せっかくの新幹線の速さが打ち消されているのは残念。
水上駅で上越線にちゃんと接続するダイヤにしてくれれば、
新幹線を使わなくても所要時間はたいして変わらないのにな。


上毛高原駅からは新幹線で一気に高崎へ。
水上駅から在来線よりも、1000円高いが50分早く戻れる。
4月1日から「タッチでGO新幹線」がサービス開始されると、
僕の場合はもう少し安く帰れるので楽しみだ。


登り:0930→1320(肩の小屋)
下り:(小屋)1140→1225

3月の谷川岳に登頂できて大満足。
1泊2日で大満喫できた。

以上、無事に帰還。総費用 13k。