旅行記



2017/04 八ヶ岳

八ケ岳は長野県/山梨県にまたがる山塊の名称である。
八ケ岳という単独の山はなく、
八ケ岳連峰の最高峰は赤岳(2,899m)である。

今の時期は積雪凍結で極めて危険なため、行くことができない。
このため、硫黄岳まで行くことにしたものである。

アクセスは自動車利用だが、
高崎方面から最も近い、稲子湯からのアクセスとした。
自宅からだと2時間半程度で到着でき、
1日目の行程にもよるが朝寝坊でも行くことができる。

八ヶ岳はこれで28回目(計57日目くらい)である。


1日目



稲子湯(バス停名はみどり池入口)へ。
まだ車は少ない。
800万円する高級SUV車から、
海外ブランド装備に身を包んだ登山者が出てきて格差を感じた。


標高1800m付近から雪が出てくる。



中山峠の手前では、地形図上でも勾配が100%以上になっているが、
雪がそれなりに硬く、アイゼン・ピッケルが必要である。
中途半端に木が少ないため、
滑落すると立ち木に衝突して大破する恐れがある。
(以前、別の山で、同様の状況で大破した現場を見てトラウマに)
荷物が少なければ特に問題ないが、
テント泊の大荷物だとピッケルで滑落停止できるか微妙である。
樹林帯で油断しがちだが、厳重に注意。


なんとか中山峠に這い上がる。



黒百合ヒュッテのテント場は快適そうな感じ。
ここまでなら、西側の「渋の湯」から上がってきたほうが近くて安全だ。
歩きは1時間短くなるが、アクセスの点では上信越道からは、
一般道の走行距離が27km長く、約40分余計に掛かる。


黒百合ヒュッテは5分も上がれば展望が開ける。
テント場は樹林帯で風の影響も受けにくく快適だ。


天狗岳が見える。



天狗岳。
雲が多くなってきた。


大展望。



南側も見える。
根石岳は雪が少なさそうだが、
一部雪が残っていてそこで落ちる人が多いのだとか。


西天狗まで往復してくる。(CT往復40分)
誰かが山頂標識の手前にピッケルを刺して墓標ごっこをやっていた。


では南へ。
根石岳。


根石山荘はまだ営業していない。
根石山荘の軒下でビバークするやつもいるとかいないとか。


オーレン小屋まで降りる。
営業してはいないが、小屋明け準備のため10分ほどスタッフがいた。
営業はしていないが、テント泊は可能(営業していないため無料)。
茅野遭対協のオッサンがいたが何故か色々話かけられる。
どこから来たの?
 →稲子湯から中山峠、天狗岳、根石岳、ここへ。
みどり池の雪は?
 →1mくらいあった。
中山峠の手前は?
 →急勾配で雪壁になっていてアイゼンピッケル必要だった危ない。
天狗岳稜線の雪は?
 →ほとんどない、アイゼンの脱着が忙しい
根石岳の雪は?
 →ほとんどないが一部いらやしいところがあり
など。
さすがプロだな。


夏沢峠まで出ると夕日が見える。
オーレン小屋からはCT20分。


ここで夕飯を食べる。
左は野菜カレー。右はデザートのチョコレートケーキ。


夕日が暮れる。

19時半就寝。


2日目

5時前に起床。


朝日を見に、また夏沢峠へ。



朝陽に照らされる硫黄岳。



一気に日が高くなる。



いい天気。



硫黄岳へ登る。
硫黄岳への樹林帯は雪がついていて急勾配で注意。
朝は雪が硬くなっており、落っこちると大破する恐れ。


登る。
いい天気、やや雲が多い。


頂上。



寒いので完全装備。



360度の展望だ。
横岳・赤岳がかっこいい。
写真は、左から順に、横岳・赤岳・阿弥陀岳、南アルプス、
中央アルプス、御嶽山、白山、乗鞍岳、北アルプス、浅間山。


いったん硫黄岳山荘の鞍部まで下り、横岳へ。



硫黄岳山荘は営業開始したばかり。
土日なのに昨日は7人の宿泊だったとか。
今年は雪が多いと、従業員が言っていた。


そこからは横岳を目指す。
正規アイゼン+ピッケルの装備。
しかし、ロープ持参の人も多い中、この程度では不足だな。


岩尾根も細くて恐ろしい。
アイゼンを引っ掛けないよう細心の注意を払い通過する。


雪壁を登れずビビってここまでで引き返す。
正面のピークが横岳だ。


撤退地点から下を見るとこうなっている。
奈落の底まで続いている。落ちると大破ではなく死亡だろう。


撤退地点から。



富士山も見えていた。



では、夏沢峠にデポしたザックなどを回収し、
夏沢峠から本沢温泉に降りる。
登山道には特段大きな危険箇所はない。


せっかくなので温泉に入っていく。
本沢温泉といえば、露天風呂が有名だが、
露天風呂はぱっと見は面白そうだが、脱衣所・洗い場もなく大変だ。
日帰りでも内湯に入れるので、むしろこちらのほうがお勧めだ(700円)。
これだけのためにここまで来る人もいるのだから、入らないともったいない。
午前10時だったので、無人で貸切だった。
14時までは男女混合の混浴であるため要注意だが。
(山では、おばちゃん軍団が入ってきて男子高校生がセクハラされるなど例も・・・)


お湯はなかなかいい感じだ。
ただ、あんまりゆっくりしすぎると、下山の徒歩2時間半がつらくなる。


みどり池を経由し、登山口まで下山した。
その後は、県道、国道、上信越道などを経由して自宅へ。

以上、無事に帰還。総費用16k。