旅行記
2017/04 四阿山
四阿山(あずまやさん)は、
群馬県/長野県境にある2,354mの山である。100名山選定。
これで7回目である。
四阿山は公共交通機関でも行ける。
北陸新幹線上田駅からバスで登山口近くまで行けるが、
登山口の標高1590mに対し、バス停は1330mと低いため、
コースタイムで往復1時間40分の所要時間が余計に掛かる。
以前はもう少し奥の標高1400m地点までバスが入っていたのだが。
とはいえ、積雪期は、9割くらいが最短コースの、
四阿高原ホテルからのピストンで登られている。
そのため、菅平高原バス停〜菅平牧場からのルートはトレースはない。
ただ、3月〜4月になってくると雪もしまってくるため、
何とかなるだろうということで行ってみたものだ。
下山は、菅平高原スキー場(奥ダボスエリア)を経由。
同スキー場から根子岳山頂直下2170mまでは、
コースが整備されて圧雪され、雪上車で送迎をしている(\3,300)。
スキー場の営業は先日終わってしまったが、
まだコースがしっかり整備された状態で残っているため、下山も安心だ。
バス利用のため遅い時間スタートになるが、
遅くても何とかなる安心プランである。
なお、山と高原地図2015までは四阿山の記述がいい加減なため、
2016年版以降あるいは1/25,000地形図を持参のこと。
高崎から北陸新幹線「はくたか」金沢行きに乗る。
新幹線は速くて快適、金はたっぷり掛かるが。
高崎発車後には、谷川岳の白い稜線が見える。
軽井沢駅はホームドアの工事中、
完成すれば「かがやき」は現状70kmhでの通過が、110kmhで通過可能になる。
(カントCm=200mmなら140km/hまで)
軽井沢駅では昨日の降雪が残っていた。
4月なのに真冬並みの寒さだったな。
「軽井沢プリンスホテルスキー場」はそろそろ営業終了だ。
上田駅の直前では、根子岳と四阿山が見える。
一番白いのが根子岳、その右の一番高いのが四阿山だ。
ちなみに上田駅の新幹線ホームからは槍ヶ岳の先端だけ見える。
上田駅に30分ほどで到着後は、
ノートPCなどの道中の暇つぶし用品をコインロッカーに入れる。
上田電鉄のところにあるコインロッカーは300円である。
上田駅で20分ほど待ち、菅平高原行きのバスに乗り、
「菅平高原ダボス」バス停で降りる。
バス停には公衆トイレや避難小屋もあり、
暴風雪でも快適にバス待ちが出来そう。
前夜のバスで到着し、朝まで待つのも面白そうだが、
避難小屋が24時間開放なのかは不明。
所要50分掛かるが、運賃は500円と格安。
スキーシーズンの大幅増便期間は終わってしまった。
菅平は3月末でスキーシーズン終了である。
コースタイム1時間で登山口。
標高差260mを勾配12%のアスファルト道路を歩いていく。
バス停から歩き始める際、
違う道路に入ってしまい10分ほどロス、
太陽が90度違う位置にあることに気付きただちに戻る。
車道だからと何も考えずに歩きはじめてはだめだな。
中四阿経由のルートで登っていく。
トレースはなく、ルートがわかりにくい。
登山口の駐車場も車は無し。
このコースは、車道から山道に入ってから5分のところで、
沢(大明神沢)を横断するのだが、
トレースはそのまま尾根を登っていっていた。
いったいどこまで行ったかは不明。
まあそのまま登っても根子岳の頂上に行くはずである。
小四阿。
三角点があるはずだが発見できず。
どんどん登るが、さすがにラッセルとなるときつい。
雪の抵抗が大きく、コースタイムよりやや遅い程度で進行。
中四阿。
雪が深い。
しばらく登ると、四阿高原ホテルからのルートに合流しラッセルが解消される。
今の時期は、四阿高原ホテルからのルートが一般的だ。
トレースがはっきりあり安心。
根子岳方面への分岐。トレースなし。
スキー隊の荷物がデポされていた。
あとちょっとだ。
頂上。
標識はだいぶ埋まっている。
完全装備。
頂上は狭いリッジになっている。
崩れそうでなかなか危ない。
東、三角点方面へはトレースなし。
雪庇になっていて歩行不能。
と思ったら登山者2名が上がってきた。びっくり。
パルコール嬬恋から来たそうだ。
嬬恋村在住のおっさんで上級者の雰囲気。さすがだな。
360度の展望だ。
次は根子岳へ。
トレースはなかったが、降り口から降りるとすぐにトレースに合流する。
四阿山〜大隙間の深い樹林帯は、雪が多く、視界が利かないため、
積雪期でトレースがないとなかなか迷いやすい。
赤リボンもほとんどない。
根子岳の手前には落っこちたら危なそうな稜線がある。
慎重に通過。
雪庇がランダムに左右に張り出していてなかなか危険。
大きな岩は北側に巻いて通過する。
根子岳頂上は広くなっていて360度の展望。
雪上車の山頂駅、2170mからは、
バックカントリー用に整備されたスキーコースだ。
滑走跡はとんでもないところに行っている可能性もあり、
圧雪されたスキーコースを忠実に歩いて下る。
圧雪されているため、シリセード用ソリでも十分にすべる。
シリセードに失敗して大破した現場を見たことがあるため、
それがトラウマになり、これまでシリセードは封印してきたのだが、
まあこういうコースならば大丈夫だろう。
当然、アイゼンははずす。
ソリでシリセードを繰り返し、わずか25分でゲレンデトップまで来た。
延長3kmのため、ジョギング並みの7.2km/hということだ。
普通に歩くと下りでも1時間は掛かる。
ここからはクローズされたスキー場内を下る。
もちろんシリセード可能で非常に快速。
一気にゲレンデベースまで戻ってくる。
ここからは1.5kmほど歩けばバス停だ。
那須の雪崩事故を受け、クローズされたスキー場内を歩くのは、
今後できなくなる予感もする。
スキー場は厳格に雪崩管理をしているが、
クローズされるとそれがなくなり、雪崩の巣になるところもある。
特に60〜100%くらいの斜度、上級者コースは極めて危険な斜度だ。
バス停まで戻ってきた。
バスの30分くらい前に到着したため、
避難小屋で装備解除などを行い時間をつぶす。
根子岳山頂からはこれまでで最速の65分で下ってきたことに。
普通に歩けば2時間半以上かかるはずなのだが。
圧雪コースでのシリセードは快適快速だな。
しかし大破しないよう安全運転が肝心だ。
バスに乗る。
乗車券はいまどき珍しい硬券だ。
上田駅からは新幹線に乗れば僅か30分ちょいで高崎だ。
登り 0911→1220 3h09m(CT4h10m)
下り 1330→1605 2h35m(CT4h40m?)
以上、無事に帰還。総費用 11k。