旅行記
2016/05 八ヶ岳縦走
八ケ岳は長野県/山梨県にまたがる山塊の名称である。
八ケ岳という単独の山はなく、
八ケ岳連峰の最高峰は赤岳(2,899m)である。
赤岳は東京から公共交通でアクセスする場合、
中央線茅野駅からバスを利用するのが一般的であるなど、
一般的に八ヶ岳は西側からのアクセスに優れる。
西側は茅野駅など中央線が通っており東京からは便利だ。
(ただし東京まで行くのが大変である。)
そこで、行きは新幹線経由で東側の稲子湯からアクセスし、
帰りは横岳から東へ、杣添(そまぞえ)尾根を下山し、
往復ともに佐久平・小海線経由でいくことにしたものだ。
なお、八ヶ岳はこれで23回目(計47日くらい)だ。
雪はもうなくなったらしいが、今年が異常小雪だっただけで、
普段なら軽アイゼンくらいは必要である。
1日目
(左)
高崎から北陸新幹線で佐久平へ。
新幹線が速いため、東京から八ヶ岳への最速ルートである。
新幹線には山屋が結構乗っている。おそらく北ア北部だろう。
待っていると朝一のかがやき下りが200kmh程度で通過していった。
ザックは水・食料・燃料・ウェア等を搭載した全備重量で16.9kgだ。
これは冬季用テント・ヘルメットなどが重くなっているためだ。
(右)
佐久平。
小海線で小海駅へ。
バスで稲子湯(バス停名はみどり池入口)へ。
一気に標高1560mで、美濃戸口(1500m)よりも高い。
みどり池を過ぎ、本沢温泉へ。
本沢入口から本沢温泉まではオフロード林道規格のため、
ジムニーならギリギリ走れそうだ。
夏沢峠まで上がる。
硫黄岳がかっこいい。
ややガスがあるが展望はある。
硫黄岳。
実は最高点(2760m)の場所はここではない。
誰かの腕が写真左端に写っている(心霊現象ではない)。
硫黄岳からはいったん稜線西側の赤岳鉱泉・行者小屋まで下り、
そこで幕営する予定であったが、
ここまでコースタイムくらいの時間を要しており、
久々の重荷で疲れた&足の調子がよくないため、
西側に下って幕営するのではなく、ここまま稜線を進み、
硫黄岳山荘・赤岳天望荘・赤岳頂上山荘などいくつかの小屋があるが、
硫黄岳山荘あたりにとまりたいところだ。
硫黄岳山荘。
硫黄岳山荘。5年位前に1回泊まりに来たことがある。
開山祭が来週のためまだまだ閑散としている。
アルファ米を作り昼飯&夕飯にする。
疲れていたためかこの高度で高山病の頭痛があったため、
ロキソニンを半錠飲むと症状は激減した。
疲れたため1日目の記事はここで終了。
2日目
朝4時50分起床で準備をして出発。
木山添尾根との分岐のピークで休憩&朝飯にする。
歩いてきた尾根が見える。
これから向かう赤岳方面。
赤岳天望荘(赤岳展望荘ではない)。
ここにザックをデポして赤岳を往復してくる。
CT1時間のため、空身でギリギリOKだ。
赤岳頂上に到着。
赤岳の表示は、長野県公式、山梨県公式のもののほか、
有志が設置したものが2つあったが、1つ増えて3つになっていた。
三角点。
赤岳神社の祠と諏訪の市街地が見えてかっこいい。
右下には行者小屋も見える。テントが10張りくらい確認できる。
赤岳神社の祠(写真中央)は阿弥陀岳の方向を向いているため、
いったん裏側に回ってからお参り等をする必要あり。
諏訪の神様だから当然諏訪湖のほうを向いているというわけだ。
頂上小屋はほんとうに頂上にありベストポジションだ。
100名山の中でも、本当の頂上にある宿泊可能な山小屋は少ない。
赤岳・岩木・苗場・御嶽山(今はNG)・雲取・男体山・丹沢・石鎚くらいか。
乗鞍岳の左に白山も見える。あの先は日本海。
こいつも持参。
厳冬期に比べればだいぶ軽装でOKだな。
360度の展望だ。
赤岳から降りて横岳方面へ。
危ないのでヘルメット推奨だ。
岩場が多く、慎重に。しかし、無雪期ならたいしたことはない、
杣添尾根との分岐までいく。
そこからは山麓まで一直線に東に向かって下る。
ここが2800m前後だが、2700mまではハイマツ帯、
2700m〜2500mは矮小化したダケカンバ帯になる。
ダケカンバ帯には残雪があるがアイゼンは不要だ。
風下側ということもありやや森林限界が高いか。
分岐から2時間ほどで登山口。
そこから徒歩30分ほど下ると「八ヶ岳高原ロッジ」。
八ヶ岳ロッジでランチにする。主要価格帯は2000円台。
ただしレストランを利用すると野辺山駅までの無料送迎バスに乗車可能。
このためその分を差し引けば悪くない値段だ。
写真は牛すじ黒カレー。サラダバーや紅茶などもついていていい感じだ。
送迎バスの車内からは赤岳〜横岳〜硫黄岳の稜線が見える。
野辺山駅は完全に高原駅という雰囲気だな。
やたらと客がいるが、これは野辺山駅〜清里駅の1駅だけ、
クラツーなどのツアーで乗車するためだ。
野辺山駅から佐久平駅までは平均勾配下り12パーミルであり、
下り3パーミルあれば100kmh出てしまうので、
野辺山駅から佐久平駅まではほとんど燃料を使っていないだろうが、
通常のキハ110系と比較して10%の燃料消費量減らしい。
バッテリなどのハイブリッドシステムが重く、保線にも負担がかかり、
キハ110に対して重量1.3倍もあり、軌道破壊は軸重の4乗比例のため2.9倍。
当車両はハイブリッドの技術デモという位置づけで、
量産車には展開されていないから、実際のところメリットは少なそうだ。
佐久平からは新幹線に乗り高崎へ。
以上、無事に帰還。