旅行記



2016/03 谷川岳

谷川岳は群馬県と新潟県の上越国境にある1977mの山である。
今回は、2日間連続で天気がぼちぼち良いということで、
谷川岳肩の小屋に宿泊してみることにした。
3月のバリバリ冬山で、森林限界を超える避難小屋に泊まることができる。
雲上の別荘というわけだ。


今回搬入食料。
このほか行きにコンビニで袋サラダ等を買っているため計6,000kcal。


1日目



高崎から上越ラインに乗って水上へ。
水上からはJR新潟支社の車両に乗り土合駅へ。
新型車両になっていてびっくり。
VVVFインバータの音がE233にそっくりだ。
土合駅の古い施設と、新しい車両がマッチしなさすぎる。


土合駅からは歩いてロープウェイ駅へ。



ロープウェイで上がるとほぼ快晴。
風も弱く絶好の登山日和だな。


どんどん登っていく。
天神峠付近では、テントを設営していたパーティもいた。


登る。



熊穴沢の頭付近の切れ落ちたところでは、
50人以上が行列になっていて大渋滞。20分以上を要する。
行列を待ちきれないエキスパートパーティが、
迂回して雪壁をコンテニュアスで通過していったがようやるわ(写真右端)。
ここの通過はなかなか危険で、軽アイゼンでは厳しい。本アイゼンが必要だ。


避難小屋も出てきた。
しかし、前回よりも雪が多いか。


いい天気だな。



トマの耳に到着。
主脈縦走路にはトレースがついている。恐ろしいもんだ。


トマの耳からオキの耳を見る。
人が行列になっていて凄い。
トマの耳からの絶壁に滑走していくシュプールがついていた。
谷川岳では800人死んでいるが、自分が801人目になる、
その覚悟があるやつしか、滑ることは許されない。
普通、これだけ死者が出ていれば色々と規制されてもおかしくないが、
そうなっていないのは山屋の自己責任の精神が大切にされているからだな。


かっこいい。



山頂に到着。



うむ。



記念撮影をお願いする。



徒歩5分の奥の院へ。



いい展望だな。




避難小屋にいったん荷物を入れにいこう。
茂倉岳避難小屋まで行くのも検討したが、
のちほど山れこを見てみると屋根まで埋没していたようだったので、
行かなくて正解だった。(当然テントを持参しているので問題はないが)


このキャラは誰だろう?(左)
避難小屋内にはヤマノススメのポスターが貼ってある。(右)
谷川岳山頂で友人との約束を果たすストーリーになっているため、
谷川岳に聖地巡礼するマニアが多いが、聖地巡礼にあたっては、
一般人の場合、雪がない山開き7月2日〜10月前半くらいがオススメだな。


小屋には誰もおらず快適。



飯にする。
登山などの運動後には蛋白質の補給が重要だな。
普段の生活で食べるとそのまま腹の脂肪に変換されるから危険だが。


夕方になってきた。



幻想的な夕方だ。



暗くなってくると群馬の夜景が輝きだす。



暗くなってきた。
森林限界以上だと暗くてもあまり怖くないのが不思議だな。


竹田城状態の雲上の宿だ。



群馬の町並みと関越道が見える。



避難小屋には僕も含め3人。
1人は日帰りの予定だったが力尽きて緊急避難してきた人で、
日帰り装備のため寝袋などもないそうで、寒くて眠れないと思われるため、
ホッカイロを大量に持ってきたので全て渡す。
ちゃんと燃料・非常食・エマージェンシーシートなども持っていて偉い。
もう1人はまともな登山は2回目という人で、
前回は天神平からここまで9時間掛かって24時に到着したんだとか。


2日目


翌朝。
宴会がうるさかったため風除室で寝たが、非常に快適。
20時就寝で6時起床と十分寝れた。
気温も外で-7℃、室内1度、風除室-3℃くらいか。


ガスガスだが、
気象庁→アメダス(地図形式)→甲信越→日照時間で確認すると、
群馬県側は日照時間0%の地点ばかりだが、新潟県側は100%の地点ばかり。
これは上州側から越後側に滝雲になっているパターンだ。


このためトマの耳に行くと予想通り雲が切れている。



奥の院も雲が切れている。



では満喫したので下山にかかる。



高度が下がってくると天気が回復してきた。



下山。
もう少し頂上に居れば天気が回復したと思われるが、
夕方になり天候は悪化するとの予報のため、
なかなか待ちと下山の判断は難しい。


ロープウェイに乗り、山麓駅へ、そこからはバスに3分乗り土合駅へ。
土合駅からE127系電車に乗り帰る。
1泊2日で谷川岳を満喫し、雲上の宿に泊まれたので大満足。
しかし、肩の小屋泊では、1日目3時間、2日目1時間ちょいと、
運動になるかといえば微妙だな。
1泊あるなら、無雪期に主脈縦走や馬蹄形縦走をしたいところだ。
土樽駅に縦走したパーティも居たが、
自分の技量では好天時に天神尾根往復が精一杯で、
あまり変なところに行くと死にかねないため要注意だな。

以上、無事に帰還。総費用 10k。