旅行記
2014/09 谷川岳馬蹄形縦走
谷川岳馬蹄形縦走とは、
天神平〜谷川岳〜茂倉岳〜清水峠〜朝日岳〜白毛門〜土合に至る、
逆U字型の縦走路である。
標高2000m以下の山々を縦走するルートであるが、
豪雪の上越国境のため、最初と最後以外は全て森林限界以上であり、
大変眺めが良いルートで、笹原・岩場・高層湿原など、
谷川岳の魅力が凝縮されている名ルートとなっている。
残雪があると非常に危険であり避難小屋が雪で埋もれ使用不能のため、
雪が溶ける7月以降から10月一杯くらいまでが無雪期であるが、
標高が低いうえに森林限界以上のため夏は暑く不向きで、
実質的には9月・10月のみがシーズンという期間限定ルートだ。
コースタイム(CT)は17時間ほどで、累積標高差は2700mもあるため、
日帰りを行うにはそこそこ健脚でないと難しい。
1日で富士宮口5合目から富士山頂上まで2往復できるなら大丈夫だ。
典型的には、朝4時出発でCT1.5倍速で行進して、17時帰還となる。
公共交通利用の場合でも前夜に土合駅舎避難小屋に前泊すればOKだ。
ヤマレコでも日帰りの記録のほうが多いくらいである。
では1泊の場合でも、避難小屋利用で荷物が重くなるため、辛いのは同様。
テント泊装備で富士宮口5合目⇔頂上を1日1往復×2日可能なら大丈夫だ。
しかし、公共交通機関利用で朝発の場合は初日の行程がなかなか難しい。
白毛門から清水峠までは一気に8時間かかり、
途中には快適な小屋等はないため、朝発の場合は時計回りになる。
今回も、避難小屋宿泊(テント持参)の時計回りで計画したが、
谷川岳ロープウェイが紅葉シーズンで大混雑するとのことで、
行程が長くなるが土樽駅から直接登るルートを取ることとした。

電車で水上へ。
そこから更に乗り換える。
新清水トンネル内には信号場用地が確保されているという噂だが、
走行中にはとても確認できなかった。
この信号場用地、古いほうの清水トンネルが廃線等になったときに、
新清水トンネルで単線運転ができるように計画されているのだとか。
今となっては通る列車は貨物含めても毎時1本以下のため、
用地が確保されている土合駅にも列車交換設備を設ければ可能だな。

土樽駅。
これから向かう茂倉岳が見える。

登山口の駐車場。
かなりの入れこみだ。

最初は展望がない樹林帯を登っていく。
関越トンネル直下と思われる場所には怪しい境界標識が。

標高1400m付近からは森林限界となる。
北アルプスよりも低い森林限界だ(穂高などで2200mくらいだしな)。

茂倉岳。

下を見ると土合駅が見える。

どんどん登る。

かっこいい。

茂倉岳避難小屋。

なお、小屋内部に蛇が居て困ったという報告があったが、
特段気配は確認できなかった。
まあ、外にも居るわけだしそんなには気にならんが、宿泊となると話は別だ。
小屋で1.5L給水するとともに昼飯にする。
(軽量化のため水は最小限の持参としている。)

茂倉岳。
本行程の最高地点だ。
なお右上の人は昼寝中だ(遭難者等ではない)。

あとは北方向に進路をとる。
これから進む稜線が確認できる。

一面の笹原。

幻想的な光景。

平坦だし、荷物も軽いしで足取りが軽い。

蓬ヒュッテ。
蓬色が剥がれて茶色になっている。

内部は20人収容とのことで小さな山小屋だ。
素泊まり寝具付で3500円(古い資料による)などと安く、
避難小屋と営業小屋の中間的な位置づけ。
馬蹄形縦走路の中間地点にあり、ここに泊まると荷物はかなり軽量化できる。
ただし、その場合は途中で避難小屋にビバークが難しい。

テントサイトもある。10張りは可能だな。

これから明日向かう朝日岳〜笠ヶ岳〜白毛門の稜線。
こう見ると同じ高さの稜線に見えるが実は結構アップダウンが大きい。

清水峠に向かう。

馬蹄形縦走はこれから向かう山、越えてきた山が見えるのが楽しい。

もう少しだ。

清水峠が見えてきた。

三角形の建物はJR東日本の送電線監視小屋だ。

風力発電機もありなかなかの雰囲気。
ここまでコースタイム9時間のところ7時間を要する。
軽量化が重要だ。

こちらが避難小屋。
JR東に本所有のためか、なぜか内部に枕木などが置いてある。

小屋裏にはテント適地もあるようだ。

内部は外観とは裏腹にだいぶ年季が入っているが、泊まれるだけでありがたい。
もちろん、入れないことも想定してテントも持参しているが、
翌日が平日ということもあり、いまのところ僕1人だけ。

だんだん暗くなってきた。

水場は土合方面へ5分下った場所にある沢を1分登る。
看板などはなく大変わかりにくい。
ここで更に2L補給する。

夕飯にする。
このあとはやることがないため18時半就寝。
寝ていると顔にクモが這ってきたりなど、やや困ったが、
夏の時期の2000m以下ではやむを得ない。
そこで顔に虫除けスプレーを噴射すると快適に寝れるようになった。
なお、小屋内部は換気が悪く、温度は高いため、モンベル#3で余裕だった。
むしろ寝に入るときには寝袋の上にそのまま寝た。
2日目

朝6時起床。
準備をして7時15分出発。
だいぶのんびりしていたら蓬ヒュッテから来たパーティに追いつかれてしまった。
こちらパーティは蓬ヒュッテ5時20分出発だったと言っていた。

清水峠はガスっていたが雲の上に出る。

雲海だ。

とおくの谷川岳肩の小屋も雲海上で竹田城状態になっている。
(しかも竹田城と異なり泊まることができる雲上の宿だ。)

いい天気で足取りが軽い。

朝日岳直下の湿原。なかなか幻想的だ。

かっこいい。完全にアルプスの森林限界の様相。

朝日岳直下の水場。
頂上直下標高差40mから水が湧き出しており大変助かる。
ただし水の量は少なく、1L貯めるのに10分は掛かる。

木道があり尾瀬がそのまま森林限界以上になった感じだ。

朝日岳頂上。

もちろんこいつも持参だ。

頂上でじっとしていると寒いのでフリースを着込むが、
歩いているときには常に半袖1枚でOKだ。
この季節は天気が良いと夏のようだが、
天気が悪いと暴風雪になるなど状況の変化が大きい。

祠もある。

かっこいい。

では、白毛門へ下っていく。

途中にある笠ヶ岳避難小屋。
なんでも長期滞在者が居るという噂?だったが、中身は無人だった。
中では4人くらいは快適に滞在できそうで、
水場は朝日岳まで行かなければならず結構遠いが、
白毛門経由でここに1泊2日で谷川岳の眺めを満喫するのも楽しそうだ?
なおこういう金属製の小屋は室内が暖まると結露し滴り落ちるため、
シュラフカバーなどが必須である。

下っていく。

白毛門頂上。

谷川岳の絶好の展望台というわけだ。
谷筋にはまだ雪が残っておりすごい。

朝日岳はガスに包まれてしまったが、馬蹄形の稜線を一望。

土合に向かって下る。

土合橋バス停に到着。

バスで水上駅へ。

JR線で高崎方面へ戻る。
上牧駅からは谷川岳を見ることができる。
東京から近く、1泊2日で森林限界以上の縦走が楽しめる。
景色にも感動でき、なかなかよく運動できた。
機会があればまた馬蹄形にチャレンジしてみたいところだ。
以上、無事に帰還、総費用9k。