旅行記
2011/08 桶川フライト
また桶川からフライトしてきました。
うちの爺様も飛行機が好きなので、後席に乗ってもらい、撮影係をお願いした。
80歳代なのにデジカメをちゃんと使えてびっくりである(そこかよ)。
さすがに80代ともなると耳が遠くてTVの音量が大きくて困るのだが、
飛行機はエンジンの音がめちゃくちゃうるさく、
こういう時は耳が遠いと快適そのものであるらしく、
「若い奴は耳が良いと大変だなあ」みたいな反応だった(おいおい)。
たしかに40dbくらい聴力がダウンしているので、
超うるさい飛行機の中でも、電車の車内よりも静かな感じに聞こえているはずだ。
さて、今回は首都東京の偵察である。
桶川から離陸し、高崎線沿いに南下したあと、
荒川と交差したところで荒川の下流へ進路をとり、
羽田空港B滑走路への着陸進入ルートの制限空域ギリギリまで行き、
スカイツリーの脇を通り、山手線上空へ、
山手線上空では内回り電車と同じ向きで1周し、
上野からは高崎線沿いを北上して桶川に戻るルートだ。

桶川を離陸。
チェックリストの読み上げ中はめちゃくちゃ暑かったが、
上空へ行けば少しは気温はマシのはずだ。
1000ftごとに2℃低くなるはず。

その後、上尾駅へ向かい、高崎線沿いに南下する。
この辺は地元なので地理感覚は超ばっちりである。

大宮のあたりの鉄道網は本当に凄い。
よく作ったなあ、という印象だ。

次々に列車を追い抜く。こちらの巡航速度は160km/h。

東京は高い建築物が多く、最低安全高度を確保するとともに、
騒音防止などの観点から高い高度を確保することが望ましい。
マスコミのヘリとかだと平気で低空飛行をしてたりするし、
しかもセスナよりヘリのほうがうるさいので困ったもんである。
そのため、高度制限がある場所を除き、2000ft(600m)の騒音防止高度をとる。

赤羽まで出たところで荒川上空を飛ぶルートに乗る。
グライダーでは大河川上空は下降気流があるため飛行はNGだが、
セスナなら多少の下降気流があっても燃費が悪くなる程度で全く問題ない。
赤羽の岩淵水門。
なにげにヘリポートもあるんだな。

首都高の中央環状線が荒川の堤防上を走っている。
ジャンクションは模型みたいで面白い。

当然、首都高の車をガンガン追い抜く。
深夜ならスポーツカーでこちらより速く走れるかもしれないが・・・。

スカイツリーが近くに見える。
あちらのほうが高い。

荒川に架かる橋には全て堤防のところに「平井大橋」などと、
20m×5mくらいの巨大な文字が書いてある。
これは上空から場所を特定しやすくするためか。
幅1km近い川の上は飛んでいて非常にきもちよい。

さてこの先は羽田空港への着陸進入ルートが荒川上空にかかっているため、
高度を低くとる必要がある。
ひとまず高度1200ftまで下げるが、最低安全高度をとるとこれがギリギリ。
なお低空飛行をしたい場合は以下から申請すると1週間でOKが出る(ことが多い)。
http://www.mlit.go.jp/onestop/054/054-050_.html

JR総武線を超えるとそろそろマズイので、この辺で引き返すことにする。
既に正面には荒川の河口が見えるが、
あそこまで行くと高度制限は700〜4000ftとかになっていて、
SFC〜700ftは東京へリポートの管制圏なので、
一気に4000ftで飛び越えるなら、行くことができる。

スカイツリーの周囲は、半径600mのエリアは高度940mの制限となっており、
スカイツリーにあまりに近づくことはできないし、
それを飛び越える場合は高度940mをとる必要がある。
その後は正面に見えるサンシャインを目指して飛ぶ。

池袋。
サンシャインが非常に目立つ。

鉄道が交錯する新宿駅。

駅を見物するために駅のやや西側を飛行するが、
ちょうど新宿の高層ビル群の直上を飛び越える形になった。スイマセン。
(規則上は特に飛行制限などはない。)
騒音防止のためガイドラインどおり2000ft以上を維持するが、
実際には余裕を持って2200ft程度を維持する。

明治神宮をパス。

山手線沿いに1周するが、品川や大崎のあたりは、
羽田空港の管制圏となっており進入できない。
4000ft以上の高度をとれば可能ではあるが、
ここまで上昇するのは面倒なため、迂回する。
渋谷まで来ると正面には羽田空港のA・C滑走路が見える。
このまま真っ直ぐ飛んでいきたいくらいだ。
羽田空港も高度4000ft以上を確保すれば、
管制官にはうざがられるものの上空を通過できるはず。

ここで正面に雲があったため、3つの選択肢がある。
1 雲の脇を600m以上の距離をあけ迂回する
2 雲の下を150m以上の高度差をあけくぐる
3 雲の上を300m以上の高度差をとり飛び越える
迂回が現実的だが、パワーを上げれば飛び越えられそうなので飛び越えた。
なお雲の下をくぐるのは、東京駅周辺のビルがあるため、
最低でも500mの安全高度をとる必要があり、これはできない相談だ。

秋葉原。

上野のあたり。
一体写真の中で何本列車が走っているんだ?ものすごい本数である。

赤羽まできた。
荒川を渡ると埼玉県に入る。

はやぶさ(新青森行き)が走っていた。
俊足のE5系とはいえ、大宮までは110km/h制限のため楽勝で追い抜く。
しかし緑色の屋根が動いているのはめちゃくちゃ目立つな。
このまま飛ぶと「はやぶさ」の4分前を走る新幹線も追い抜いた。
熊谷〜本庄早稲田間で追い抜かれまくったのとは偉い違いだ。

外環道を飛び越える。
高架の高速道路は上空から見るとめちゃくちゃ目立つな。
防音壁が万里の長城のごとく。

さいたま新都心。

さいたま新都心上空で1周旋回する。
30度バンクを保ち旋回するがラダーとの調和がなかなか難しい。

上尾駅のあたりで高度1800ftから1周の急旋回をして900ftまで高度を下げる。
大宮あたりから徐々に高度を下げておけばよかった。

北上尾駅を通過し、桶川飛行場への場周経路(トラフィックパターン)に入る。

通常の45度エントリーを指示され、
飛行場と並行に飛び、桶川JCT直上で90度旋回する。

フラップをダウン。10度。
その後、滑走路の延長線上になったら更に90度旋回し、滑走路に正対する。

すぐに圏央道を飛び越える。

フラップを30度までフルダウン。
その後県道も飛び越える。
あまりにパスがズレると危険だが、飛行場にPAPIが設置(降下角3.5度)されて、
高度が高すぎる/低すぎるがすぐにわかるようになった。これは超便利だ。
風は向かい風4ノット、ベストコンディションである。
とはいえ、着陸の操作は非常に難しいため、
スロットル調整は教官にお願いし、操縦桿だけに集中する。

そして無事に着陸へ。
燃料は25リットル程度を消費、リッター5km程度か。
とはいえ160km/hでリッター5kmはかなり優秀のはず。
でも有鉛ガソリンはどうなのよねえ、という気もするが・・・。
うちの爺様も大満足。
参考

今回の飛行ルート。(白地図は(C)craftmap)