レポート



2011/05 桶川フライト

航空機操縦練習許可を取得し、教官同乗であれば操縦可能となった。
自動車でいえば仮免みたいなもんである。

で、早速僕が操縦するわけだが、時間には多少余裕があるので、
何をやりたいかを考えたところ、
「飛行機で新幹線を追いかけ撮影したい!」というわけで、作戦を練った。
桶川から離陸すれば、既に伊奈町のあたりで、
東北新幹線・上越新幹線ともに分岐するのを撮影できる。
多くの列車が通過し、速度もほどほどなので撮影には最適であろう。
しかし、この近辺は、民間訓練空域になっている。
訓練空域の高度は2000ftまでなので、
それ以上であれば制限を受けないが、やや撮影するには高度が高い。
というわけで、訓練空域から抜ける熊谷〜本庄早稲田くらいまで移動し、
そこで新幹線の撮影を行うこととした。



前右席に教官・前左席に僕・後ろに撮影担当の友人の計3名。
合計重量は200kgで、これに45ガロンほどの満載の燃料を搭載しているため、
重量的にはほぼ最大である。
実際にはあと50kgほど余裕があるが重心位置の精査が必要だ。
とはいえ、重量の2乗に比例して離着陸距離が伸びるので、
重量は軽いにこしたことはない。




スカイダイビングの機が離陸準備している。
ダイビングに待たされると大変だ。



滑走路に入ろうとしたところ、進入機があったので待機。




桶川からランウェイ14で離陸。
離陸後、場周経路に従って飛行し高度を上げる。




高崎線の桶川駅付近で場周経路を離脱し、
国道17号の直上を飛行し北に向かう。




上尾道路。幅員50mもあるけど片側1車線なのね。



県立高校の上には、高校名が書いてある。
災害時にヘリが緊急離発着するのを想定しているとか。







桶川駅。



鋭意建設中の圏央道。
用地取得はほぼ完了だとか。




鴻巣駅。
東口が再開発されてだいぶ変わってしまった。


高度は1500ftを維持。
安全上、1000ft以上であればOKではあるが、
あまり高いと遊覧の意味がないので、低めの高度をセレクト。




高崎線の電車を追い抜く。




こちらにも建物の上に「熊谷市役所」とある。
しかしヘリが発着できそうなスペースはない。
無茶すれば駐車場に着陸できないこともなさそうだが・・・。



新幹線。



熊谷駅を過ぎると訓練空域から離脱するので自由に飛行が可能。




新幹線が前方から接近してきたので180度ターンして、
新幹線にインターセプトし、の直上を飛行する。
どうやら熊谷駅停車の列車のようだ、徐々に減速していく。




訓練空域の関係で熊谷駅よりも東にはいけないので、
またUターンし、本庄早稲田方面へ。


では北にはどうなのかというと、
妻沼のグライダー滑空場がオープンしており、
妻沼フライトサービスに日本語で交信したところ、
グライダーが3機飛行中だそうなので、近寄るのは非常に危険。
一応、半径5マイルがフライトサービス提供エリアになっており、
熊谷駅からちょっと北にいくと既に圏内なのである。




航空自衛隊熊谷基地の上空を通過。
自衛隊の基地ではあるが通過は可能。




なにかやっているな。



下りの新幹線が接近してくるのが確認できたので、インターセプトを準備。
距離10kmほどは離れているのにどんどん迫ってくる。




最高速度で走行する新幹線。
こちらが80〜90ノット(160km/h)に対してあちらは240km/h。




さすがに速く、どんどん離される。
これはかっこいい!

とりあえずそろそろ戻るか。





在来線列車はさすがにこちらの圧勝だ。
ためしに列車にあわせてどんどん減速すると、
50ノット程度でストールワーニング(失速警報)が作動して、それ以上減速できなくなる。
(減速しようとすると機首が下がり加速する)





桶川に戻ってくる。
スカイダイビングがいったんは完了したようで、
ホールドさせられることもなく、
桶川の管制に確認するとダイレクト・ベースでの進入を指示される。

たんぼに水が入ってきているな。そろそろそんな時期だ。



桶川北本ICの直上を通過し、進入する。






埼玉県航空隊のヘリパッドに進入するヘリがあったためか。
ヘリは80ノット程度でトラフィックパターンを飛行しているため、
こちらとあまり距離は縮まらない。
AS355は最高速で100ノットを超えるため、セスナの巡航速度(90kt)に匹敵する。
最高速はこちらのほうがたしかにやや速いが、ヘリはホバリングできる。
ずりーぞ。


やや横風成分があり、非常に難しい。
着陸操作はほぼ全て教官により、着陸。
さすがに720mの滑走路はかなり短く感じる。





今回の飛行経路。(白地図は(C)craftmap)


縦軸に高度(m)と速度(km/h)
横軸に飛行距離(m)

高度300mを割っているところがあるのは、おそらくGPSの誤差によるもの。
また数値が激しく上下しているのもおそらく誤差による。
というのも、セスナの場合、自分のすぐ上に翼があって電波状況がよくない。
距離39km付近で速度が急減し、かつ高度600から340mまで急降下しているのは、
ストールを試したため。