旅行記
2010/10 尾瀬
尾瀬は、群馬県・新潟県・福島県の境界に位置する標高1,400mの湿原である。
これほど高い場所にこれほど広い湿原があるのは、日本では尾瀬のみである。
しかし、奥地とはいえ、尾瀬ヶ原まではバス停から1時間でアクセスできる。
そのためかなりの量の物資を搬入し、快適にテント泊が可能だということで、
尾瀬ヶ原でテント泊してきた。
高崎線、上越線と乗り継いで沼田駅まで(2520円)。
普通列車オンリーで来れば安い、というか早朝なのでそれしかない。
テント泊のための70L巨大ザックは電車では非常に邪魔なので、
高崎線内ではグリーン車を使用するか、特急列車を利用したい。
沼田駅からのバスは1時間に1本はあり、便利。
鳩待峠バス連絡所からはマイクロバスにぎゅうぎゅう詰めにされて鳩待峠へ。
その後は、沼田駅から鳩待峠バス連絡所までバス90分(2100円)。
鳩待峠バス連絡所から鳩待峠までバス30分(900円)。
計5520円
鳩待峠からスタートだ。
物資は計18kg!激重だが、1時間しか歩かないので全然OK。
水は天然水0.5L+ポカリスエット1.5Lの構成。
食料も当然全て入っている。
今日のテント場である山ノ鼻まで歩くが、そこまでなんと電力線が続いている。
100Vの商用電力が使えるなら、かなり便利のはず。
お湯を沸かすにも高価なボイラーを使わなくて済むので、
例えば電力でヒートポンプを駆動して、なども可能のはずだ。
(実際に至仏山荘にはエコキュートが設置されててわろた)
山ノ鼻についたらまず幕営し、荷物を放り込んで手ぶらで尾瀬ヶ原散策へ。
2〜3人用テントを1人で利用、超広々!
寝袋はモンベル#0(快適温度-16℃)で超ぬくぬく!
空が綺麗。
身軽のうえ、平坦な尾瀬ヶ原を歩くのはなかなか楽しい。
大平原だ。
ただ混雑も多く、木道では渋滞も・・・。
せっかく複線の木道があるのに2列縦隊で進行するのはどうなのよ。
対向者線は対向者のため(もしくは追い越し用に)にあけておくべきである。
鳩待峠〜山ノ鼻みたいな交通が集中する区間では、
3列にして、中央を上下線共用の追越者線にするか、端1列を登坂者線にする?
秋な感じ。
池が美しい。
尾瀬ヶ原にはいくつか橋が掛かる。
これは、11月〜4月の間は撤去されるので通行不能になる。
3〜4月くらいは豪雪のため、雪の上を通れるのでOK、
1〜2月くらいは、猛烈な冬型で入域は困難を極める。
何とか入域可能な11月〜12月は、橋撤去のため通行困難だ。
何とか渡れる水量かを確認したが、ほとんどの場所は渡渉不可能な水量だ。
どうすればいいんだろうか。
木道は一応「右側通行」ということになっているが、
日本は左側通行の国なので、どうしても左側を歩行したくなる。
牛首分岐から東電小屋方面に向かうと一気に人が少なくなる。
平地歩きは普段の山と使う筋肉が少し違うので、ちょっと疲れる。
まだ花も咲いている。
尾瀬ヶ原散策にベスポジっぽい竜宮小屋。
ここに幕営できれば面白いのだが・・・。
魚は釣り人が放流したやつだそうだ。
国立公園特別保護地区なので当然禁猟区である。
草紅葉が見事で美しいな。
風があるとブレてしまいHDR撮影に適さない。
池が空の青さで青い。
山の鼻に戻る。
夕食。
今回はボッカ量に余裕があるということもあり、贅沢に物資を搬入した。
これは山行前日に買出しを行ったものである。
水は水道から出るなど、さすがに尾瀬だけあって水事情はGOOD。
風も通りにくい樹林帯だが、展望はイマイチなのが残念。
幕営料は1人800円。
テントサイトの地面は快適そうでも、人通りが多いのが難点。
しかし、夕方には人通りもまばらになり、静かになる。
MSRのタープ1枚で幕営するツワモノも。
野晒しなので、雨や風にはめっぽう弱いが、
ここなら何とか大丈夫だろう。
ノートPCで見ると無線LANを2つも掴む。
尾瀬で無線LAN機器を持ってくる人は少ないだろうが、一応アクセス制限は必要だ。
夕暮れが迫る。
小屋の中は快適そう。
尾瀬の山小屋といえば、お風呂。
水が豊富な尾瀬ならではの設備である。
実はテント泊でも500円で入れる。
みんな2食付での宿泊なので、小屋が夕食の時間に行けば貸切で快適だ。
日が沈む。
昼の喧騒が嘘のように静まる。
HDR撮影だと鮮やかだ。
うむ。
毒キノコを発見。
朝日に輝く尾瀬ヶ原を撮影しようと、5時に起きるが、
完全にガスが掛かっていてダメそうなので二度寝する。
3時くらいに起きたときには雨も降ってたし。
最低気温は3℃くらいになったらしいが、暖かい寝袋で二度寝は快適だ。
今日は天気が下降気味という予報だったが、なかなか良い天気。
快適に散策。
天気予報が悪かっただけあって、人数は昨日の半分くらいかな。
鮮やか。
やや曇り空の逆光はHDR撮影に非常に適する。
巨大なカメラで撮影を楽しむカメラマンも多い。
飛行場と違ってレンズ自体は大きくないが、
中判フィルムカメラなど巨大なフォーマットのカメラの人も多い。
中判フィルムだと、6x7サイズだと35mmフルサイズの5倍の面積。
理論的な画素数は2900万画素だ。
35mmフルサイズだと2400万画素のCCDもあるにはあるが、
ローパスフィルタ付きベイヤー配列ということもあり、
実効値では半分の1200万画素といったところ。
まだまだ中判フィルムのほうが画素数は高いことになる。
しかしフィルムカメラで、微速度撮影やパノラマ撮影やHDR画像を得るのは大変だ。
非常に美しい。
秋枯れの雰囲気だ。
まさに秋の空だ。
そしてそこに飛行機雲が通る。
もう3ヶ月も飛行機に乗ってないし、そろそろ乗ってみたいところだ。
うむ。
山ノ鼻からはまた重いテント装備を担いで鳩待峠へ。
尾瀬は基本的にどこも、帰りが登りになるのが辛いところ。
上空を群馬県の防災ヘリが哨戒飛行を兼ねてかフライパス。
山ノ鼻では頭に負傷した人が居て、
ヘリを要請するかどうかみたいな話をしていたが、
結局自力歩行が可能だということで鳩待峠まで歩いて、
その後救急車に引き継ぎという手筈になったようだ。
そのため国庫負担は大幅に抑えられたはず。
鳩待峠からはまたバスに詰め込まれて戸倉へ。
さらに戸倉からはバスで沼田へ。再び熟睡。
沼田駅。
沼田駅。
沼田からは経費節減のため(特急列車がなかったため)普通列車で帰還。
参考
至仏山から撮影した尾瀬ヶ原。