旅行記



2010/07 剱岳

剱岳は、富山県にある2,999mの山である。
険しい岩場の山のため、登るには難易度が高いが、
夏は比較的問題なく登れる。



計画編

剱岳への一般ルートは、2つしかない。
それ以外は全て難ルートやロッククライミングルートである。
この2つのルートは、それぞれ以下のとおり。

■別山尾根
室堂からのルート。
おおむね9割の人がこのルートを利用し、混雑する。
スタートの標高が2400mと高く、
行程全てが森林限界以上になり見晴らしが良い。
累積標高差は登り1500m程度なので体力的にも問題ない。
しかし、室堂までのアクセスが悪く、日帰りは困難である。
また、やや難易度が高い。

■早月尾根
麓の馬場島からのルート。
スタートの標高が700mと低く非常に体力を要する。
しかし、自家用車でアクセスできるので、早出により日帰りが可能。
岩場の難易度は、別山尾根よりは低いし、
混雑もしないので落石の危険も少なく安全性が高い。

結局、検討した結果、別山尾根での1泊の行程にすることとした。




前日夜に、富山まで移動し、富山地鉄の立山駅で車中泊とする。
車で400kmも移動するんだから大変。



ここからはマイカー規制が敷かれているため、ケーブルカーとバスを乗り継いで移動。
運賃は2人で往復8380円。
これは富山までの自動車の往復交通費とほぼ同じである。
(高速道路は1000円なので。)




室堂。
やっぱり室堂はいつ来ても美しい。
山ヤがそう言うくらいなんだから、一般観光客には特におススメである。




みくりが池も綺麗。



剣山荘へは4時間の行程。




立山の頂上は少しガスがかかっているな。



剣御前小屋。
なかなか内部は快適そうな感じ。




まだまだ残雪が残る。




美しい剣岳の全容。
この角度が一番綺麗?



高山植物も。



雪渓もあるがアイゼンなしでOK



剣山荘。
まだ10時半なので、とりあえずチェックインだけして、剣まで往復してくる。



しかし友人が寝不足・運転疲れ・業務疲れでバテバテになり、
とりあえず前剱まで往復で高所順応とする。




立山方面。



ガスが上がってきたな。



剣岳の頂上もガスがかかりそう。




剣山荘の内部は非常に綺麗で、シャワーまでもありかなり快適な環境。
これなら1週間泊まっても問題ない。

でも布団の長さが少し足りないか。


夕食。
アルコール飲料も持参。
重量効率が良いように、アルコール分8%のやつだ。




朝食。


朝6時に剱岳へ向かう。
前剱までは楽勝だ。



ここからが鎖場が連続し、写真で見るとなかなか恐怖な感じであるが、
実際に通ってみるとたいしたことはない。



しかし、混雑時には他の登山者の落石がかなり怖い気がする。




つーかこれが一番こわいかも。



はるか下まで続く巨大な雪渓。



絶壁のトラバース



混雑する。



なぜか絶壁のところにトイレがある。
緊急時には避難小屋にも使えそう。
有名なタテバイは、実はここを通過した後にタテバイがあるのかと思って
ドキドキしていたのだが・・・。
意外とたいしたことがなかった。
でも混雑時の落石はかなり嫌な感じだし、
ここで30分も行列待ちさせられたらやっぱり嫌だ。
たしかにこれは、鎖がなかったら4級のロッククライミングルートというのもわかる。
要するに初歩のクライムルートに、鎖を設置して一般ルートにしたわけだ。


絶壁である。
こんなところを通ってきたのか。


ここから北・または東への稜線はかなりの難路である。
一応山地図には点線での記載があるので、
バリエーションルートではないようだが、それでも相応の装備が要求されるとか。
標識には、「ADVANCED CLIMBERS ONLY」と記載がある。
それでも、アドバンスドクライマー達が何人も目指していった。
こりゃすごい。




早月尾根。
たしかにこれは標高差2300mの急登である。
これは大変だ。
でも室堂と違って、自家用車で直接アクセスでき、値段も安く、
早出もできるため、日帰りの定番コースだそうだ。
ちなみに標準的には登り8時間、下り5時間といったところだが、
日帰りするような猛者の連中は登り5時間、下り3時間が標準的なところ。



日本で最も有名な三角点。
三角点自体の標高は2997mである。
剱岳の2999mの標高は、祠の裏の岩の高さが元になっている。




絶壁の上を通過する登山者。



早月小屋。
早月尾根のベースとなっている。
貴重な水場でもある。



富士山。
航空機から見たのを除くと最長距離で見たことになる。距離170km。
(今までの最長距離では水晶岳からで150km。)
(航空機からでは、福島県上空から見たことがある)
しかもかなりくっきり見えており、恐らく隣の白山からもみえてそうな雰囲気。
白山⇒富士山だと200kmである。
200kmだと地球の丸みによる地平線の落ち込みが3kmにもなるため、
見かけ上の富士山の高さは800mくらいになってしまう。
そのため、このくらいが限界距離に近いだろう。



立山は近いので余裕で見える。
頂上の雄山神社。



白馬山荘。
この距離でも見えるのか・・・。
さすがに巨大で、もう1回泊まってみたい気がする。





さて戻ることにする。



最恐怖のカニのヨコバイ。
この最初の1歩がかなり怖いとのことだが、
たしかにこれは怖いが、鎖場がしっかり設置してあるので、
不安があれば、簡易ハーネスとカラビナを使って連結すればいいだろう。
おかげで、ヨコバイを通過中に写真が撮れるほど余裕があった。
やっぱり物理的に地面に接続されている安心感はでかい。

結局、怖い怖いと聞いていた剱岳は、非常に整備状況がよく、
特に不安なく通過することができた。
むしろ、八ヶ岳(赤岳)の積雪期のほうがよっぽど怖かった。
友人は聖岳にストックだけで登っていたが・・・。
さすがに赤岳はロープを使用するパーティも多いレベルだ。

参考・・・僕が感じた各山の死ぬかもレベル
八ヶ岳(赤岳)@積雪期 ★★★★★★★★(死亡率0.1%)
乗鞍岳@積雪期     ★★★★★
聖岳@積雪期      ★★★★
槍ヶ岳@残雪期     ★★★
剱岳別山尾根@無雪期  ★★

剣山荘に戻ってくる。
ここで昼食とする。






剣沢小屋。内部は快適そう。






帰りは温泉に入っていこうという話になったが、
どうせなら日本最高所の温泉がここにあるのだから、
ここに入ろうということに。
雷鳥沢ヒュッテの温泉に。

なかなか良い感じの温泉。
ちなみに500円。




室堂に戻る。
室堂までの登りを温泉に入って弛緩した筋肉で戻るのはつらかった。



最後に室堂ターミナルの立ち食いそばを食って、車に戻る。



北陸新幹線はかなあり建設が進んでいるな。


帰りの高速道路は渋滞も解消される時間となって、快適に帰還できた。



直接旅費
・富山までの自家用車費用 6,000円
・バス代等        4,200円
・宿泊費         9,000円
間接旅費
・食事代及び食料費    5,000円
・温泉代          500円
その他
・装備品減価償却費    5,300円
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計 30,000円


以上、無事に帰還。