旅行記



富士山(敗退)



富士山に行ってきました。
この時期であれば当然ながらバリバリの雪山になっている。
上のほうまでいくと行くと恐ろしい氷の斜面だが、
下のほうは普通の雪山ハイキングのレベルである。

今回は、御殿場口から登ることとした。
御殿場口は、斜度が緩いこと、及び西高東低時の西風の風下となるため、
冬季登攀のメインルートとなっている。

しかしながら、標高は1290mから登ることになるので、
最高峰までは2500m登ることとなり、
最高度の雪上技術と、相当の体力を要求される。
今回は、とても頂上は不可能なのでどこまでいけるかを試していくことにした。


ちなみに地形図を見れば明らかであるが、
富士山は実は綺麗な円錐形ではなく、実は東側のほうが少し裾野が広い。
というわけで、東側から登る御殿場口のほうが少しだけ斜度が緩い。

筆者撮影の航空写真であるが、
左側のほうが斜度が少し緩いのがわかるだろうか。

以下、各合目からの斜度の比較。

  河口湖口 御殿場口
10〜8 55% 53% 
8〜7 54% 51%
7〜6 51% 44%
6〜5 41% 44%
5〜4      41%
4〜3      41%
2〜3      23%

というわけで、若干であるが御殿場口のほうが斜度が緩い。





まずは車で前夜に御殿場口の入口までいく。
御殿場口までの道路は冬季閉鎖されており、
標高1290mから登らなければいけない。



アルペンホテルを建設する。
4季用のテントを買っておいてよかった。
雪がある状態でもほぼ問題なく使用することができた。
しかし9mm厚の銀マットでは地面からの冷えがそれなりにある。
空気式のマットでないとダメかもわからん。




時間には余裕があるので、7時半にいざ出発。
御殿場口までは冬季閉鎖の道路を通行する。




途中には航空事故の慰霊碑がある。
高度4000mと比較的低空を富士山近傍を飛行したため、
山岳波による強烈な乱気流により煽られ、制限Gを超過したために空中分解した。
空中分解した破片は2km四方くらいに飛散し、乗客乗員全員死亡となった。
そのため現在でも富士山直近を飛ぶ航空路は設定されていない。
山岳波は標高の2倍まであがれば安全なので、
おおむね高度7km以上であれば、直上を飛んでも問題ないのだそう。





登山口。観光客は通行止めの看板。
この時期に登る場合、登山計画書の提出が必要である。



既にホワイトアウト気味の御殿場口。
人でごった換えす夏の喧騒が嘘のような静寂に包まれ、響くのは風の音のみ。





富士山主峰ははるか遠くに高くそびえる。
夏だと「あそこまで登るのか!!」という感じになりそう。





2合目の小屋。
少し休憩する。



ホワイトアウト気味だが、
一定間隔で建っている御柱がルートを示してくれる。
しかし50m間隔ほどとかなり数が少ないので、
視界10m以下のホワイトアウトになると危険かもしれない。
我々はGPSの支援があるため不安はない。




夏の砂走りルートを直登する。
砂走りは砂がフカフカになっているが、
これが冬はガチガチに凍結しており登りやすい。



ところどころは風が強くて雪が飛ばされている。



2.8合目の中継小屋。標高2100m。
入ることはできないが、いい感じの休憩ポイントのようだ。
以前は避難小屋として利用可能であったようだが、現在は利用不可。
しかし風をよけることができるので、ひとまずここで休憩。


2.8合目である。



斜度はきつくなってくるが、まだアイゼンはいらないと思う。
斜度は44%くらい。
カリカリの氷の斜面になっていると怖いだろうが。



風が強く、ザックにどんどん樹氷ができてくる。



2310m。
風が強く、ここで撤退を決意する。
そうと決まったからには長居は無用、そそくさと下山にかかる。





同じ日に登ったほかの人(結構有名な雪山クライマーである)から、
「ホワイトアウトでありルートファインディングにかなりの技術を要する」
とレポートがあるが、
我々はGPSという電子機器の支援を受けられるため、
もし失敗し現在地をロストしたとしてもリカバーが可能である。

帰りはシリセードで一気に下降するが、
雪渓を外れて砂の斜面になるとけつが大根おろしの如く削られる。
まぁソリがあるので大丈夫だが、普通にシリセードする場合は注意である。



無事に戻ってきた。




道路は雪はまったくない。






御殿場市街まで降りてきて昼食とする。
昼食はトンカツである。
食べ物を旨そうに撮るにはどううりゃいいんだろう。
被写界深度が深いとダメである。





富士五湖道路を走行していると富士山がかなり綺麗に見えたので、
ついでに富士スバルラインで行ける所までいくことにした。


4合目くらいまでだろうと思ったら、
除雪が5合目まで完了したそうで、
なんとも今日の最高到達地点とほぼ同じ2305mまでいくことができた。

5合目はすっかり観光地な雰囲気。
にしても随分と中国人が多い。



登山口は激しく雪でふさがっている。
雪は御殿場口とはかなり違い、ガチガチに凍結している。
斜度もきつく、これで6合目までトラバース気味に行くだけでも怖そう。
ましてやそこから登るのはかなり大変そうである。




まだバリバリの冬山だ。



山中湖がよく見える。




とっとと帰還するが、
時間がやや遅かったために渋滞に巻き込まれてしまった。
渋滞により30分ロスするが、
一般道に迂回するよりはマシなので渋滞に参加することにする。



以上、無事に帰還。




航空機から撮影した富士山。
今回のルートを追記した。





撤退地点付近を拡大。
航空機から見てもはっきりと登山道がわかるのがおもしろい。
登山道はジグザグについている。



2010/03 福井県

福井県に観光に行ってきました


夜行列車で金沢まで。
夜の高崎駅には、臨時急行能登と臨時快速MLえちごが並び、
結構な人だかりになっている。



福井駅。
実は福井駅近傍だけは新幹線の用地と構造物がもうできている。
どうやら福井駅の立体化に伴って一緒に用地を捻出したようだ。



ここからは車で荒島岳の麓にある勝原スキー場へ。
勝原スキー場は既に雪がなく無人でかなり寂しい。

で、8時50分スタート。



スキー場跡を登る。
リフトが動いてさえいれば標高差300mをクリアできるのだが、歩いて登るしかない。
普通の足だと約50分掛かることになる。
スキーはバブルの頃と比べるとだいぶ一極集中の感があるようで、
上越国境とかの大手スキー場と比べると地方のスキー場はかなり苦しいようだ。
伊吹山のスキー場もやってなかったし。



立派なブナ林。



森林限界までは黙々と登るのみ。


あまり早い時間にスタートすると、積雪があった次の日の入山だと、
朝一で入山した人のラッセルの先頭に追い付いてしまい、
自分がラッセルする羽目になったりするのだが、
(さすがにラッセルになるとコースタイムより遅くなり苦しい)
9時であればガンガン追い抜いたがさすがに先頭に追い付くことはなさそう。



荒島岳は夏は難易度が低いハイキングだが、
冬は日本海側の豪雪地帯に位置するということもあって、
なかなか難易度が高い雪山となる。
もう3月の低山だがまだまだ豊富な積雪でバリバリの冬山となっている。



頂上には先に到着した2人の青年が。
彼らがラッセルの先頭だろう。
11時ちょいに頂上だったから、
例えば6時スタートでラッセルに5時間掛かっていればこの時間となる。
(登りコースタイムは3時間半なのでラッセルで5時間は妥当)



追い抜いた登山者が次々に到着する。



激しく雪山だが下界はなかなかいい感じの春の雰囲気。



頂上のほこらは去年新築されたとか。



再び勝原スキー場跡地に戻ってくる。
帰りは1時間20分ほど。雪のくだりは速い。
(普通は2時間以上掛かると思う)



下界の道路はもうすっかり春の雰囲気。
借りた車はスタッドレスタイヤだったがもう活躍のときはなさそう。



大野平野から見た荒島岳。
意外と立派な山容だが、
周りにも結構高い山があって一目でわかる高峰というわけではない。


途中にあった越美北線の駅。
2004年の福井豪雨で橋梁を流されて3年間不通になったことで有名。


予定より早く済んだので、永平寺に行ってみる。
永平寺はむかしの時刻表で巻頭特集やっていたのを覚えている。
その当時には行ってみたいなぁとか思っていたが、
さすがに中学生(当時)では福井は遠く不可能だった。



壁紙にできそう。


こういう神社仏閣はHDR撮影が大変似合う。
ここで掲載しているHDRは全て±2EVで16倍のダイナミックレンジである。
また上を見上げて撮影しているものは、擬似アオリ効果を付加している。




かなり明暗差がありHDRに最適な条件。
影がなく柔らかい雰囲気、深い被写界深度、
派手目な色作りと相まってCG的な表現。



というかCGとしては全域にピントが合ってたり影の描写をしなかったりと、
CGとしては手抜きな感じ。


まだまだ雪が残る。


苔むした感じがいい感じ。


HDRだと派手目に仕上がるがこれはもともとこんな感じに派手だった。


福井駅からは、サンダーバード⇒はくたか⇒たにがわと乗り継いで帰る。
はくたかについては新幹線乗り継ぎで特急券半額なので指定席にする。
流れる車窓を見ながら食べる駅弁は格別。
ちなみに東京へなら、しらさぎ⇒ひかりに乗り継ぐ米原周りのほうが速い。


おまけ
福井駅で時間が余ったのでどっかいこうと地図をにらめっこしたら、
こんな感じになっていてわろた。
福井城には元々は藩主が居て、
廃藩置県になったときに知藩事に城を取り上げられたのだろうか。
で、そのまま140年ほど時間が流れて今にいたる。
ま、無意味な公園とかになっているよりは、
現役で活躍している行政機関になっているほうが、城としては幸せな気もする。
もちろん朝9時に出勤するときには太鼓の音と共に登庁(登城)してほしい。



金沢駅。
前回来たのは白山に登ったとき以来か。
やっぱり福井は遠いなぁ。
まぁ荒島岳だけを車で行くのであれば、
東海北陸道で名古屋から行くのが一番速そう。



あとは新幹線に乗れば一気に埼玉だ。
やっぱり新幹線は速いな。
たしか2014年には北陸新幹線が一気に金沢までできる予定だ。
そうしたら北陸もかなり行きやすくなるのは間違いない。
建設はかなり進んでいる感じがした。



参考
友人が2月に行ったときに撮影。まだ下界も真っ白になっている。


参考
航空機から見た福井。成田⇒仁川の国際線。
荒島岳直上を通過するルートとなっている。