旅行記
2010/02 剣山(徳島県)
概要
剣山は徳島県の最高峰で1,955mである。
夏は往復2時間程度・標高差200mのお手軽ハイキングの観光地であるが、
冬は登山リフトが営業休止になり、麓から登らなければならない。
とはいえ、標高差500mでかなりやさしい部類ではある。
そこに至る道路は全て国道で3本あるが、
そのうち2本は冬季閉鎖となり、残り1本も夜間通行止となる。
時にかなりの積雪を見ることになり、特に道路も除雪されないことから、
「登山そのものよりも運転のほうが危険」と言われる。
というわけで、静寂の剣山へ行ってみることにしたい。
計画編
山自体は往復4時間程度なのでたいしたことはない。
徳島県ということで遠く、またアプローチも長いため、結果的な所要時間は長い。
特に道路の除雪具合によってはチェーン装着で延々と低速走行、
最悪であれば歩くことになってしまうので、余裕時間はよく見ておく必要があるだろう。

今回は新宿駅から高速バスである。
2150新宿発⇒0635徳島駅着。
徳島まで8時間45分と結構速いのは、淡路島経由だからだろう。

新宿駅から乗車。
運賃は10000円。

1Fはこんな感じでプレミアムシートになっている。
両側に1‐1アブレストで配置されており、マジで飛行機のビジネスクラス並みの座席である。
これは+2300円で利用できるのでかなりお得だが、
座席数が3つしかないので入手はかなり困難。

2Fは通常席。
なかなか狭いが寝るだけなので全く問題はない。

足柄SAで休憩。
早くも雪が降っていた。
明日は大丈夫なのか。

徳島駅に到着。
雲1つない快晴。

徳島駅

徳島自動車道
Googleで検索したときに「と」まで入力するだけで
「とある科学の〜」が出てきたのはわろた。
ちょうど谷間を走っている高速道路なので、
両脇に山が通っており、地図どおりの地形であることが実感できる。

剣山が見える。
少し雲が掛かっているな。
このくらいなら大丈夫そうだが、雪で真っ白になっている。

国道438号は酷い酷道として有名で、
酷道マニアなら知らない者はいないはず。
http://www.skr.mlit.go.jp/road/rt/r2/jiko438.html
美馬IC〜R439交差点まで、46kmを121分となっており、
表定速度は22.8km/hとかなりの低さを誇る。
これは、1車線で幅員3mくらいの道路が延々と続き、
すれ違いも困難なレベルであることから、妥当なところだ。
登山口手前6kmのところにスキー場があるので、
当時はそこまでしっかりと除雪されていたが、
2007年からはスキー場が営業休止して除雪がなくなった。
15cmも積雪があれば普通車はもう通れない。
自然雪のある休日に限りゲレンデを開放しているが、リフトは動いていない。
(意味ないじゃん)
一応通行可能ではあるが、かなり滑るので早めにチェーンを装着。
20kphくらいでゆっくり走行していく。
どうせ20でも歩くのよりもずっと速い訳だし。

登山口へ到着。
意外にも結構人は居て、10台くらいが駐車している。
明らかにハイカーと思しき人も。
こんな時期に来るなんて物好きである(おれもな)。

登山口が神社になっているのでお参りして開始。
GPSもEnable。
GPSは樹林帯でも良好に受信している。

途中はアイスバーンになっておりかなり滑る。

リフトの駅まで到着。
夏はここから登山開始なわけで楽勝ではあるな。

いくつも鳥居が。

途中は直登ルートではなく神社を経由するトラバースルートを通ってみたが、
これが大失敗だった。
こういう不気味なトラバースが連続し、雪崩そうで嫌である。
雪が締まっているので滑落しそうで怖いが、
それは12本のアイゼンを装着すれば余裕で通過できる。

神社。

深い谷底。

トレースは明瞭。

そろそろ頂上。

頂上山荘。
全て営業休止中である。
夏であれば、個室対応で風呂にも入れるなど、
ほとんど民宿と同じ設備となり、なかなか面白そうである。

気温はマイナス3℃とあまり寒くない。

結構山荘はでかい。

頂上は笹原になっている。
ちなみにケッペンの気候区分ではDfbに属する。
森林限界というわけでもなく、単に植生の問題らしい。

頂上の1等三角点。
「大切にしましょう三角点」との標識があるが、
ここまで大切(?)に祭られているのはさすがにわろた。
最初三角点を探してうろうろしてしまった。
まさかこんなところにあるとは思わなかったぞ。

三角点がなければどこが頂上だかわかりにくい。

パノラマだとこんなん。

西方向の稜線はかなり険しそう。
トレースはあるようだ。

南のほうを見ると高知県を挟んで太平洋が見える。
太平洋までは意外と近い(40km)ので妥当なところだ。

GPSも良好

神社

遠くには徳島市街。
実は海まで距離50kmほどしかなく、結構近い。

さて下っていくことにするが、あっというまにリフトの駅までおりてきた。
こう見るとたいした標高差はないな。

神社の売店は閉まってたので買えなかった。

無事に戻ってきた。

くだりは尚更滑りやすいので要注意である。
とはいえ、落っこちて死ぬような場所はない。

あとはアイスバーンの道路を慎重に下るだけである。
むしろ登山よりこっちのほうが怖い。
ま、チェーン装着だしVSCもついてるし、
20kmh以下でゆっくりと下っていけば大きな問題はないだろう。

しばらく下り標高800mで雪がなくなる。
あとは気をつけて戻るだけだ。

iQはVSCがついているのでだいぶ安心感があった。

徳島空港。
滑走路を2000mから2500mへ延長工事中であり、
完成した暁には「徳島阿波おどり空港」に名前が変わるらしい。

徳島駅まで無事に帰還する。
徳島駅からは、神戸の三宮まで高速バス。
徳島⇔神戸は、30分毎にバスが出ており非常に便利。
徳島バスは、高速車両は1人1台の担当制であることから、
運転手は自分の車なので手入れを良くし、非常に綺麗。
かなりイメージは良い。
徳島発1830で三宮に定刻2020のところを2005に早着。
余裕があるダイヤとは聞いていたが、普通はここまで早着はさせないわな。

三宮でホテルを探そうとするが、なぜかどこも満室でダメであった。
1万円クラスのホテルであれば空室があったが、
さすがに高いのでネットカフェに転がり込む。
10時間ナイトパックで1980円。
1畳くらいのフラットなスペースなので、寝る分にはほとんど問題ない。
これでも山で幕営するよりはよっぽど快適である。

次の日は朝イチのSKYMARKなので、6時20分に起床して神戸空港へ。
6時30分のポートライナーに乗る。
ちょうど日の出の時間であった。
朝イチということでかなり良い視程が期待できそうだ。

SKYMARKの朝イチの便で羽田へ。
搭乗率が低いのも朝イチ便のメリットである。
3人掛けシートで2人までなら勝ちだ。
アジア方面に就航しているANAのプレミアムエコノミーなんか、
3人掛けのシートを2人で使うという仕様で、エコノミークラスの5割増しくらいとられるのだ。
・・と思ったらさすがに不評だったのかなくなったみたいだ。

朝日に輝く瀬戸内海。
すぐ先には関西国際空港も見えた。
関空までは距離24kmしかなく、飛行機の基準で言えばかなり近い。
航空交通管制は大変そうである。
(実際大変なんだそうで、一元化して管制しているとか。)
距離24kmということで、船も就航しており30ノットで所要29分である。

姫路。
姫路城が巨大。
空から見ても姫路城の内堀を確認できるほど。

京都。
なかなか視程が良い。
京都は格子状の町並みがひとめで京都と認識させてくれる。
というか写真を拡大して気付いたがまだ本願寺は修復中なのか。

GPSをオンにするとこんな感じ。
地図の縮尺を拡大するとカーナビ風になるが、
自動車に積載するのと違い、めちゃくちゃ速い(当然だ)。
ただでさえ速いのに、一切の地形を無視して直線で進むもんだから、
ほんとチート級に速いのである。
昔の人も、空を飛びたいと思ったことは多いだろうが、
せいぜい魔女とか高度500m速度100km/hくらい(魔女の宅急便とか)で、
高度12,000m・マック0.85とかでこんなに高空を高速で飛ぶとか考えもしなかっただろうな。


追い風に乗っているので速度は900km/h程度。
高度は10600m前後を維持。

B737-800の重量は60トンほどであり、巡航速度M0.78での滑空比は18であることから、
巡航中の必要推力は3.3トンである。
B737-800のエンジンは、1基で最大12.4トンの推力を発生する。
これが双発だから最大で24トンとなり、
巡航は最大推力の14%あればOKな計算であるが、
これは1気圧下での話で、巡航中の30000ftとかだとかなり低下すると思われる。
シミュレータで試してみると、
巡航中にはスロットルをかなり落としても高度を維持できるので、
1発をアイドル・もう1発を100%スロットルにするとほぼ高度を維持できる。
さて、これらの条件から、巡航中の1トンあたりの必要エネルギーは120kWと計算でき、
800km/h出ている割には実は結構必要なエネルギーは低い。
GT-Rは1トンあたり200kWあるのにも関わらず最高速度は320km/h程度だ。

名古屋。
今日は良く見えるな。
セントラルタワーが見えるほか、東海道線・新幹線もはっきりとわかる。
名古屋は道が広いのが印象的。

今日は遠くまで見通しがよい。

日本の3000m級の山がすべて写真に納まっている計算。

富士山は低い雲に覆われており、帽子のように雲海に突き出している。
まだ朝だからこうなっているだけで、暫くすれば元に戻るだろう。

千葉の上空を通過し、羽田にアプローチ。
千葉の山が標高200m以上が白くなっていたのにはわろた。
前日夜が雨だったようだが、
標高がちょっと上がるとギリギリ雪になるくらいの気温だったようだ。

無事に羽田に到着。
秋葉に寄って帰ろうとしたが、まだ朝の9時前であり、秋葉の店はどこもやってない。
しょーがないので直行で家に戻る。
その後PCでデジカメ写真をRAW現像しながら、ネコと昼寝。

参考
航空機から撮影した剣山連峰。
四国の室戸岬沖から北方向に向かって撮影したもの。
12月だが雪とまとって真っ白になっているのがわかる。