旅行記



2010/01 九州

計画編
今まで東京⇔大阪の航空路線は何度か使ったことがあるが、
東京⇔福岡については使ったことがなかった。
(対九州路線では、熊本と鹿児島のみ)
冬ということもあり、全国的な晴れが見込めるということで、
使ってみることにした。
なお、こういう眺めを目的に乗る場合、
当然曇ってたらアウトなので、事前予約はできず前日くらいの購入となる。
大手航空会社では非常に高いが、SKYMARKだけは安いので最近は非常に愛用している。
今回もSKYMARKでのフライトとなった。

行き SKY001便 羽田06:40⇒福岡08:40
帰り SKY016便 福岡15:15⇒羽田16:45

九州では普通に観光するのも何なので、山に登ってみることにした。
阿蘇山は前年3月に行っているので、
九州北部にある九州本土最高峰の九重連山に行ってみたい。



6時に羽田空港に到着。
日の出は遅く、まだ外は真っ暗である。
出発の6時40分でも暗いであろうが、どうせ離陸は遅れるので問題ない。
(実際15分ほど遅れて離陸した)

ダイナミックレンジ16倍(±2EV)



SKYMARKは全機737-800である。
737は巡航速度M0.78、超過禁止速度340ktなので、
巡航速度M0.85、超過禁止速度370ktの747よりも遅い。
従って、これが所要時間の差に響いているが、それでもほとんど誤差の範囲である。
良く見ると東京福岡で5〜10分くらいSKYMARKのほうが遅い。
巡航速度M0.64のボンバルディアDHC-8-Q400でも所要時間は20分くらいしか違わなさそう。
いずれも上昇力にはたいした違いはないし、
着陸時はどの飛行機もおおむね一定速度で並べられて
順番に着陸させられるので、結局は巡航速度の違いしかないのである。



朝焼けの中を飛ぶ。
鉄道路線沿いに高い建物が連続して続いているのが良くわかる。
そして朝もやの中の新宿。




南アルプス。
厳冬期には基本的に晴れるが、それでも低温と地吹雪。
死者が出るレベルである。




中央アルプス。
平地でももう雪になっているな。




スカイマークは全機B737-800で統一され、全て普通席のモノクラス編成である。
前の席に広告がついており若干うざったい。
CAの制服が廃止されたことで話題になったが、
多くの人は、ポーコレートカラー(紺と黄色)に近い私服を着用しているようだ。
でもぱっと見は一般の乗客のようにも見える。
やっぱり制服でないと何かと不便であると思う。




やや遅れて9時ジャストに福岡空港到着。
6時ジャスト東京駅発の「のぞみ」はまだ岡山駅にも達していない。
やっぱりこのくらいの距離では飛行機が速い。
ちなみに東京福岡では、航空シェアは87%、新幹線13%だとか。
一応高速バスもあるが、全体の旅客流動数を考えると、
1日1往復(定員30人)のバスでは1%未満の端数であろう。
新幹線も、最速「のぞみ」では4時間50分台となるが、
平均的には5時間強といったところである。
全部N700系にして、せめて全便5時間ジャストで結んでほしい気もする。




福岡空港はかなり大きな空港で、発着回数としては日本3位である。
1位2位の羽田・成田については滑走路が複数あるが、
福岡は1本しかないため、1本あたりの処理数では日本一となる。





ここからはレンタカー兼宿で移動。




昼食



大分自動車道を移動。
GT-Rとはいえ、長距離での移動速度は飛行機+レンタカーの組み合わせには勝てまい。



途中にあった吊り橋。
歩行者専用としては日本一の規模だが、通行料500円。


だがさすがに標高が高いだけあって、県道は雪&凍結で真っ白になっている。
夏タイヤなので 激 し く 不 安 。(もちろんチェーンは持参)
レンタカーのiQには、インパネに外気温度計が常時表示されているので非常に役立つ。
0℃以下ならもちろん危険だが、3℃以下だと凍結のリスクがあり、
3℃になると温度計の表示が点滅するのが親切な設計。
温度計は標準装備にしてもらいたいくらいである。

ちなみにこんな真っ白になっていると、
ブレーキを掛けると0.2Gくらいの減速度でABSが作動する。
アクセルを全開にするとVSC(車両姿勢制御装置)のマークが点灯して、
ゆるやかに加速していく。
VSCの制御により空転することはない。
VSCがなかったらカーブでこんなことやったらスピンものである。
雪によるスピンは数回経験したことがあるが、
何度経験しても気持ちの良いものではない。
スピンしてからぶつかったことは1回しかないけど。



九重連山に登るには、
最もメジャーなルートは牧ノ戸峠(H1,330m)からの往復である。
他にもルートは多いが、冬なのでトレースが心配。

トレースが心配ではあったが、むしろ100台収容の駐車場が満車なほどの盛況ぶりである。
どんだけ人が登ってるんだ。




早速美しい樹氷のトンネル。
九州本土最高峰ということで、日本海側の季節風があたるために降雪量は多い。
今日は移動性高気圧に覆われて全島的に快晴であるが、
基本的には曇りの日が多いようである。
実際に豊富な樹氷がそれを物語っている。
標高1300mでこんなに大量には樹氷は普通はつかない。
八ヶ岳くらいだと1300mだと樹氷にはならない。
北アだと1500mでも余裕で樹氷になるが(上高地とか)。




眺めがよい。



完全に冬山の様相。
火山のため植生が乏しく、登山口近くから頂上までずっと眺めが良い。



登ってる人が多い。
こんなに人が多いとは思わなかった。
カメラマンが結構いて、大きなカメラで写真撮影をしている。




避難小屋。
ちょっと設備には劣る印象。
宿泊するなら、テント泊くらいの気合が必要であろう。
入口は破損しており、木の板で代用されているが密閉性が悪く、雪が中に吹き込んでいた。





避難小屋内部



霧で視界を失ったらそれなりに怖いだろうな。



完全凍結した御池。
普段は、池の周りを迂回するように歩かなければならず、
結構な標高差を上下することになって大変であるが、
冬は池の上をショートカットできるのでだいぶ楽になる。
凍結融解を繰り返しガチガチに凍り付いているのでアイゼン必須。
今期の冬山で初めてアイゼンを装着したな。そういえば。




ここが九州本土最高峰の中岳(1791m)
三角点はなく、標高点である。(山と高原地図にはなぜか三角点のマークが。)




派手に噴煙を上げている硫黄岳。
もちろん登山禁止である。
意外にも温泉卵の臭いがすることはなかった。




北側には坊ヶツル。
大平原となっており、ここに1軒宿の秘湯、法華院温泉がある。
徒歩2時間を要する温泉で、もちろん九州最高所の温泉となる。
なかなか面白そうであるが、日程の都合でパスである。




こんな感じ。



こちらは久住山。
1等三角点がある。1786.83m。




下界の眺めもよい。



日が傾いてきたので下山する。
無事に駐車場まで帰還。
帰りは下りなので慎重に道路を下ることにする。
VSCが作動するのは危険信号。
iQはこのクラスの車としては珍しくVSCを全車標準装備なので大変助かる。




九重連山を望む。



阿蘇神社。
ダイナミックレンジ16倍(±2EV)


夕食は阿蘇の赤牛のステーキ丼。
結構おいしかった。1280円。
食べ物は+1EVくらいのプラス補正で撮るとおいしそうに。




JR九州の宮地駅。




阿蘇周辺はこんな感じでいい感じのドライブウェイが多い。
草原になっておりなんだか北海道のよう。




次は祖母山の登山口に移動。
暗い道路を延々と走り続けていくが、最後には1車線の細い林道となる。
ここで積雪のため前進できなくなり、チェーンを装着する。
人っこひとり居ない深夜の林道でチェーン装着はなかなか怖かった。
というかスタックしたら誰も居ない状況。どうすんだ?

無事に登山口についたので寝ることにする。
寝袋2重(快適使用温度6℃と15℃)にするが、朝はマイナス7℃であった。
ホッカイロ10個を装着して寝たのでそれほど寒い感じはなかった。
テント泊山行でも使えるように、マイナス10℃対応くらいの寝袋がほしい。
マイナス10℃対応であれば夏山3000mでも快適に寝れそうである。




ただ登るだけでは面白くないので、
折角なら山頂で日の出でも見ようかと思い4時45分に起床する。
日の出は九州なので非常に遅く7時半くらい。
2時間もあれば余裕で山頂に行けるだろうと思ったが、
天の川が見える位真っ暗なところをヘッドランプを付けて出発するのはさすがに怖い。
トレースはあるので道迷いの心配は少ないであろう。
九州なので熊も出る心配はない。
(もし襲われたら絶滅したと思われた熊が再発見されたと大ニュースになるな。)
こういう怖さは本能的なものである。
我々の祖先は仲間が暗闇で襲われて殺された経験があるからである。
ネコ科とは違い、我々は目の高感度性能が良くないからなあ。

で、さすがに怖いので結局ビビって6時15分出発。
まだ空は真っ暗だがだんだん明るくなるので気分的には大分楽である。
少しでも光がある状況(満月の晴天よりも明るければ)であれば、
ヘッドランプなしで歩いたほうが目が高感度モードになり歩きやすい。
ヘッドランプを付けると、照らされた部分だけしか見えなくなる。




薄暗い樹林帯だが登るとすぐに笹の草原となる。
ISO3200とか高感度を使いまくりである。
ISOAUTOの設定がなかなか優秀で、F2,1/30を維持するように感度が設定されるので便利。

だんだん空が明るくなってきた。
目は慣れてくるので良くわからないが、
カメラで撮影したときのISOがだんだん下がってくるのが面白い。
ISO400を超えるとRAW現像のときにノイズ低減をしないと、
激しく輝度ノイズが乗っかって醜い画像になってしまう。



3県境。
3県境もロマンがあるものの1つである。




朝日を受ける阿蘇山が綺麗。




山頂。
上がってきている朝日が神々しい。
朝一番だけあって視程はかなり良く、標高1700mの割に100km近くある印象。
本州の3000m級であれば地面近くのよどんだ空気に影響されないので、
視程100kmはよくあることであろう。



ひっそりと祠がある。
樹氷は、九重連山のものと違い、少し重い感じ。
九州本土の比較南側にあるので、季節風の影響を受けにくいので、
降雪量が少ないためである。




頂上の様子。
結構広い。
三角点もある。
1756.36mの1等三角点である。
昔は九州本土最高峰と信じられていたとか。




阿蘇山もはっきりと見える。



こんな感じ。



山頂標識。



樹氷が綿花のようになっている。
九重連山より降水量が少ないので派手な樹氷にはならない。



帰りはとっとと下山。
雪のくだりは僕の得意とするところで、アイゼン装着しながらすべり降りるように下り、
頂上から1時間ジャストであった。




登山口近くになる祖母嶽神社。




帰りも高速道路で戻る。
燃費重視のために90kmhで巡航。
トラックが90kmhで走行しているために90kmhが一番便利。




鳥栖JCTは九州で一番の道路交通の要所である。
あまりに複雑なため、行き先ごとにレーンが着色されている。
日本では珍しい完全クローバー型JCTである。
工事費は安いが沢山の用地が必要のため、日本では珍しいが欧米では採用例は多い。




福岡空港横の歩道橋は絶好の写真撮影スポットになっている。
航空無線を聞いているカメラマン4人。
ちなみに右側の道路は、
1996年にガルーダインドネシア航空が離陸に失敗し、
航空機が道路を滑走しながら横切ったことがある。
事故原因は離陸決心速度を超え、
高度3mまで浮上したところで離陸中止を決断したことによる。
軍用滑走路に多い、300mくらいのブラストパッドがあれば
事故が防げた可能性もあるのにもったいない。

しばらく見物していると、国際線が着陸してきた。
その後、海上保安庁の小型機が着陸進入してきたが、
なぜか迎え角マイナスを保ったまま進入してくる。
おそらく大型機と同じ速度で進入することになっため、
速度が速いのだろうか?
F-14でもフルフラップだと積載条件にもよるが130ktを超えると迎え角がマイナスになってくる。




福岡空港は、羽田・成田に次ぐ3番目に多い発着数を誇る。
羽田は滑走路3本、成田は2本なので、
1本の滑走路あたりとしては、年間15万回を処理しており日本一である。
毎日400便以上が発着しており、既に容量は限界に達しているが、
市街地至近のため拡張は不可能で、もはや万策尽きた状態である。
とりあえず、応急的な措置として、
平行誘導路の2重化及び、取付誘導路の追加により、
3%くらいの容量アップが図られる可能性があるものの、
抜本的な解決にはならないようだ。
工費2500億円を要し210mの間隔で平行滑走路を建設する計画もあるようだが、
これでも将来的な需要には対応できない見込みである。

個人的な感想としては、
応急的な措置として海上保安庁と自衛隊に出て行ってもらい少しでも容量を空け、
それでもダメなら将来的には国際線と貨物だけ、
北九州空港に任せるしかないのではと思うのだが。
国内線用と国際線用で分担するのは、羽田成田もそうだし伊丹関空もそうである。
確かに遠くなるのは大問題だが、
それでもなお、博多⇔北九州空港は実は東京⇔成田とほぼ同じ距離である。

ま、2011年には九州新幹線全線開業により福岡⇔鹿児島が1時間半以下で結ばれ、
同航空路線は全廃される見込みである。
これにより4%ほど発着数に余裕が生まれることとなる。




展望デッキは、全面ガラスに覆われており大変撮影の邪魔である。
とはいえ、発着数が多いだけあって撮影機会が多く、面白い。




こういうパタパタ式掲示板も最近は見なくなったなぁ。
新しく空港ができて行き先が増えたら交換するのめんどいだろうな。
手荷物を預けるときに、
タイヤチェーンがX線検査機で真っ黒に見えたため中身を検査されるが、
事情を説明したところちゃんと無事に預けることができた。
アイゼンも「これは氷の上を歩く道具だ」と説明しないと本当に凶器にしか見えない。

ちなみに寝袋・ノートPC・三脚・DC12V-AC100Vインバータ等が
入っているため重さは11kg。
かなり重いが70リットルのザックなら余裕。

格安航空会社は、折返し時間が短いために遅れやすい。
全員がほぼ乗り込み、ドアモードを切替えていざ出発・・・
今回は珍しく定時に出発できそうだと思ったら、
「給油しますのでしばらくお待ちください。シートベルトは外してください。」との指示があり。
乗客が乗ったまま給油すんのかよ!!
どうやら給油中はシートベルトは外す規定になっているようだ。
給油は5分ほどで完了し、再びベルトを締めろとの指示がある。
よっぽどギリギリの燃料搭載だったのか?
手荷物や貨物を積みすぎたので燃料搭載量が足りなくなったとか。




結局15分ほど遅れて離陸した。
「業務連絡、ランウェイ16」と放送があり南向きに離陸することとなった。

国東半島
円対称の印象的な地形である。
地図を見るとの違い、意外と平べったい感じがする。




大分空港
滑走路は3000mだが空港用地はかなり狭い印象。
空港は市街と遠くて不評なため、北九州空港を使う人も多いようだ。




松山空港




瀬戸大橋
橋が連続的になっておりかなり目立つ。




同じく瀬戸大橋



鳴門海峡に架かる大鳴門橋。
淡路島の反対側は明石海峡大橋で本州と連絡しているが、
こちらは淡路島と四国を結ぶ橋である。
ちなみに、将来的に鉄道を通す構想があり鉄道対応設計になっているという噂。
でも明石海峡大橋は道路専用の設計だからどうすんだろ。



関西国際空港
奥の神戸空港と結構近い。
いまのところ最も巨大な人工島であり、一番「地図に残る仕事
(C)大成建設」をしている。
B滑走路は遠いから大変そうだな。
誘導路で50ktくらい出せればいいのだけど。



美しい夕日。
下界は既に日が暮れて漆黒となっているが、上空はまだ太陽が残る。
これは上空10kmと地上で日没が20分違うことによる。
この20分が最も美しい時間帯である。



無事に羽田に到着。
夕暮れの羽田第一ターミナル。
R/W16Lに着陸するときには、旋回しながら降下していくため、
滑走路灯火がかなり綺麗に見えた。




秋葉により、帰還。
最近デジカメのデータが増えすぎたので、1.5TBのHDDと外付けケースを買う。