旅行記
2009/06 北陸
北陸、といっても何かしたわけではなく、単に飛行機に乗りに行っただけ。
丁度この週は風邪気味で体調が悪かった。
どこもいけないなぁ、北アとか無理だよなぁ、とか思ってたら、
「ああ、じゃぁちょっと飛行機で北ア飛び越えてみるか」
というわけで前日の夜に前割1を予約したのである。
前割1はそんなに安くは無いが、
だからといって近距離路線であればそんなに悪くない値段である。
1ヶ月前から旅割とかを予約すれば安いが、当日晴れなければ乗った意味は9割減。
だから翌日の天気予報を見て前割1で買うのがいつもの僕のスタイルである。
雲1つない快晴に胸をときめかせ、羽田空港に向かった。
東名高速の東京料金所、まだ朝早いので車は少ない。
中央道の八王子ICと八王子市街。
ということは今は横田飛行場を直上あたりを飛んでいるのか・・・?
富士山、ちょっと雪が多いが、先週行った時よりもだいぶ減っているという印象。
これならば7月1日の山開きに間に合うのではないか。
関係者の努力次第ではあるが。
雲取山(2,017m)の頂上と、その右下の赤い屋根の建物は雲取山荘。
6時間掛けて苦労した山も飛行機で飛び越えればあっというまである。
ま、それでは登頂したことにはならないので当然ダメなんだが、
昔行ったところを上空から見るのも面白い。
今度は御巣鷹山、あのJAL123の御巣鷹山である。そこを通過。
恐らく墜落地点は右下の尾根であろう。
まだ道路が復旧されておらず、遺族以外は入れない。
山深い奥秩父を飛び越えると、今度は明るい長野側の高原が広がっている。
国道140号から中津川林道へ、20kmものロングダートを抜け、三国峠に至ると
眼下に広がるのはこんな高原。
中津川林道はもはや通い慣れた道。
今度は奥秩父林道を歩いて踏破してみたいところでもある。
八ヶ岳はほとんど雪はなくなったようだ。
北八ヶ岳のエリア。
奥秩父よりも色が黒っぽい。シラビソなのど針葉樹林帯だからである。
こちらは噴煙をあげる浅間山。
ぼくが生きている間には頂上に行けることは無いであろう。
冬に浅間山の肩にある標高2000mの高峰温泉とやらに行ってみたい。
予約状況を見たところ夏は絶望的な状況であった。やっぱり冬か。
高原上の台地に平原が広がる。
最初は霧が峰(エアコンの名前にしか・・・)と思ったがどうやら美ヶ原のようだ。
レーダーサイトがないし。
観光客でごったがえす夏はあんまり行く気がしないが、冬は面白そうである。
太平洋側気候区で基本的に晴天に恵まれることになるだろうし。
松本。
ちなみに反対側の窓際も空席だったので、反対側の景色も撮り放題。
松本盆地が広がる。
ここまでで離陸後僅か18分、距離200km、平均速度660km/h
ちなみに高度は24,000ft(7200m)
当然ながら、青い空が広がる。
外気は0.4気圧ほどだろうが、室内は0.9気圧以上ある。
最高運用高度41,000ft(0.2気圧)で、室内を0.8気圧に維持できるのであれば、
当然それよりかなり低い24,000ftでは、スペックよりも高い気圧に維持できて当然である。
梓川の流れ
穂高岳〜槍ヶ岳に至る稜線。
まだたっぷり雪が残っている。
ほんと雪が無いのは8〜10月の3ヶ月だけなんだな。
穂高岳と涸沢
涸沢には最盛期には500以上のテントが設営され、小屋を含めて人口は3000人以上となる。
徒歩6時間を要する山奥でこれだけ人が集まる場所は、
日本中探してもここのほかにはあるまい。
槍ヶ岳
槍ヶ岳山荘はちょうど影になってしまって見えない。
高瀬ダム。
湯俣温泉に行く時にこの変な色のダム湖の横を歩いて行ったなぁ。
北アを一望。
丁度アルペンルートの直上を飛行しているようだ。
はるか先には高天原温泉も見える。
このへんは北ア、というか日本の中でも最高に奥深いところである。
片道で徒歩2日を要する温泉なんて、ここ以外には存在しない。
その黒部源流域はかなりまだ雪深い。
立山連峰はかなり急峻な侵食地形であり見ていて飽きない。
うっは、山深い中に小屋が・・・。
たぶん五色が原山荘であろう。
立山黒部アルペンルート
山の中に道路だけがあり激しく目立つ。
宇奈月温泉が近づいてくる。
立山の直上をパスしたあとは、常にスピードブレーキを使用して高度を下げ続ける。
3000m級の山を飛び越えるのは、乱気流を考えると高度6000mはとる必要があり、
実際、立山を飛び越えるまでは巡航推力だったことから、
おそらくそのくらいの高度を維持していたものと思われる。
が、その後すぐに富山空港に着陸しなければならない。
ぐるぐる旋回すると時間が掛かるのでスピードブレーキで一気に高度と速度を減らす。
富山市街を通過し、いったん海上に出てから着陸態勢に入る。
富山駅。
無事に着陸。
よく見てみれば、ターミナルビルと駐機場の間には川の堤防が通っている。
これ氾濫時には滑走路が水没するのか。
それはちょっと見てみたい気もするぞ。
で、バスで富山駅まで移動。
そのまま快速電車で金沢へ。
金沢、そういえば1ヶ月前に来たばっかりだったなぁ。
富山駅もそうだが新幹線を受け入れる準備万端である。
開業は楽しみだが北越急行の行く先が心配ではある。
ダイナミックレンジ4倍(±1EV)
頻繁に特急列車が発着して飽きない。
ダイナミックレンジ4倍(±1EV)
で、普通列車で小松駅まで。
小松空港は航空自衛隊と共用の軍民共用空港である。
従って設備に恵まれており、比較的悪天候に強い。
いまANA機が滑走路を滑走しているが、その手前にも予備の滑走路がある。
(大きく×印が書いてあるのがわかる)
今後滑走路の補修をするときなど、
自衛隊が離陸できないのは困るので用意されているのであろう。
あとは敵軍の爆撃で滑走路が破壊されたときにも使うことになるのか。
北海道・沖縄もそうだが、日本の軍事力の大半は日本海側に集中配備されている。
軍用機が見れるのもなかなか無いので楽しみにしていたのだが、
見ている間には発着はなかった。
小松空港
やや曇り空だったが、高度が高い薄雲であり、離陸すればよい形式が広がる。
加賀100万石の穀倉地帯を支えている田植えを終えた田圃の緑が美しい。
白山
まだ雪は残っているが、この感じであれば登山道の雪はほとんどなさそうだな。
御母衣湖
しかし、これが見えるということは、ずいぶん南側へ向かって飛んでいるような気が・・・
高度が低いので気圧高度もそれほど上がらない。
あーやっぱりだ。
小牧JCT。
これが見えるということは、小松から羽田へは直線ルートではなく、
名古屋空港上空を通過したあとに浜松・焼津を通過するいつもの羽田到着ルートになるんだな。
せっかく中央アルプスの上を飛べると思ったのに残念。
きっと将来RNAV(広域航法)が全面導入された際にはちゃんと直線ルートで飛んでくれることであろう。
富士山は南側から見ると北側より残雪が少ない。
房総半島に上陸
この雲を見る限り南風か?というと羽田には北側から回りこむルートになるのか。
たぶん滑走路16Lに着陸であろう。
館山航空基地
滑走路長は300mだが中心線がひっぱってあり、
その気になれば800mくらいにできそうな感じ。
と思ったがその先に館山の市街地があって、
航空法の高さ制限にぶつかりそうなのでこんな状態なんだろう。
まぁどうせヘリだけだし300mでも問題ないな。
以後、無事に帰還。