旅行記
2009/05 白山

まずは金沢を目指す。

金沢への交通手段は、
主に鉄道、飛行機、バス、自家用車。
鉄道が恐らく最もシェアが高く、冬でも安定して運行される実績、
1時間に1本の高頻度運行、いつでも予約が取れる気楽さなどが評価されている。
割引切符を使うと片道12000円程度となる。
今後北陸新幹線が出来ると、運賃は今よりも確実に上がるものの、
所要時間は3時間を切る程度になり、航空勢力の撤退は確実と思われる。
僅か20年しか使われなかった北越急行線も非常に勿体無い気もするが・・・。
ちなみに北陸新幹線の開業は2015年の予定。
(2014年度末という書き方は一瞬だけ誤解を招くのでやめて欲しいよな)
飛行機は、特割1で13000〜16000円くらいとやや高く、
空港までの交通費を考えると明らかに微妙。
所要時間も鉄道とあまり変わらないが、鉄道は越後湯沢で乗換えがあるのが難。
小松空港は自衛隊共用のために雪に弱いわけではないが、
それでも冬は欠航の可能性が多少はある。
バスは所要時間で勝負にならない(8時間)ために夜行が主流で、
運賃は片道7000円程度とダントツに安い。
そこそこの利用者がいるようだ。
ちなみにJR東の北陸フリー切符で、片道11000円相当で寝台特急北陸に乗車できる。
同じ夜行ならば、+4000円で横になって寝られる
(おまけに個室)寝台特急はかなりお得のように思える。
自家用車は複数人で行く場合に有力な選択肢になるが、
通常はあまりにも時間が掛かりすぎる(6時間以上)のため、実用的ではない。
夜行は辛すぎるし、昼行では丸1日潰れてしまう。
だが、仮に4人であれば車の減価償却費を入れても1人3000円くらいか。
これはかなり安い。
でも往復で0.1万kmの走行距離になって新車だと結構な価値減耗が起こる。

解放式B寝台。
ぐっすり寝れた。ちなみに列車は満員だったようだ。
寝台特急で満員というのであれば、まだまだこの列車は安泰そうである。
東京⇔金沢に2本も夜行列車が走っているというのはかなり贅沢。
東京⇔大阪とかにも夜行列車があってもよいのではと思うが、最近それは廃止された。
その代わり夜行バスが10便くらい走っているが、なんだかなあという気がする。

金沢駅。

金沢駅から別当出合までは車で移動する。
この山に行こうとする場合、どうやっていくか?が大きな問題となる。
遠い。非常に遠い。
車では、東京から9時間といったところであろう。
前日夜(例えば20時)に出て、朝5時とかに到着、そのまま登り始めるか。
ほとんど徹夜だ。これはちょっといくらなんでも辛い。
ではしっかり寝ていくか。
朝3時出発だと登山開始は12時だ。これでは室堂まで到達できない恐れもある。
無難なのは、
1日目を移動日として(9時出発18時到着とか)、
2日目の早朝からアタック、室堂に宿泊して散策、日本海に沈む夕日を見た後、
3日目に絶景のご来光を見たあと、昼前に下山、夜には東京に帰れるという具合だ。
車でないなら、少し高くなるものの、往復を飛行機にすれば、
小松⇔羽田の中部山岳を飛び越える日本屈指の絶景ルートを楽しめる。
自分が登った山を帰りに飛行機で見るのはなかなか面白そうだ。
2泊3日のコースはなかなか面白そうだが、
移動日はちょっと無駄なので、夜行列車で東京を出発、
朝に金沢に到着して、午前中に登り始め、
遅い時間となるので室堂に宿泊、
2日目に下山するという、夜行1泊2日プランを組んだ。

別当出合までは、この時期は車で入れるが、
夏のシーズン中(7月〜10月のピーク)はマイカー規制で7km手前の市ノ瀬に車を停めて、
バスに乗り換えなければいけない。
これはちょっとめんどい。
ではそれ以外はというと、冬季閉鎖されていて市ノ瀬までしか自動車は進入できず、
7km2時間の車道歩きが追加される。
で、例年5月くらいに冬季閉鎖が解除されるが、7月までは別当出合まで車で入れるために、
車を使うにはもっともアクセスが便利なシーズンとなる。
もっとも、駐車場は別当出合の400mくらい手前にあり、15分くらい歩く必要がある。

林道終点にはMTBが放置してあった。
林道区間は登り30分下り20分ほどなので、あまり時間短縮にはならなさそうだが、
車道が別当出合まで開通していないときは、
林道歩きが2時間半になるわけで、かなりのMTB利用者が居るようだ。

物凄い立派な砂防ダム。
崩れ続ける山に対して、なんだか物凄く不毛な気がしてしまう。
豪雪・崩壊によって毎年多かれ少なかれ破壊されるようで、
毎年かなりの費用が掛かっていると思われる。

しばし登り続けると避難小屋に到着。
ガスっていて非常にやる気がダウン。

避難小屋の内部は寝具も用意してあって、入るだけなら20人、
寝具付きで10人は快適に寝れそうである。
寝袋を持ってくれば快適に宿泊でき、
そうでなくても緊急避難で1晩を明かしても全く問題がない。

途中に水場があるが、どこからも雪解け水が流れ出している。
どこも水場みたいなもんで水の心配はほとんど不要である。

最後の急な雪渓を登る。
ピッケルがあれば安心だが、ダブルストックでも十分だろう。
僕は帰りに滑って下るためにピッケルを持ってきたが。

避難小屋から室堂までは竹ざおに赤リボンが設置されており、迷うことはない。
この竹ざお設置前のシーズン(GW前)だと登りのルート取りが超絶に難しいらしい。

地図と実際の地形を照合しながら歩くが、
夏道と違い、なだらかな浅い谷の底を進むようだ。
ちなみにガスが晴れたが、なんのことはない、雲の上に出ただけのようだ。

室堂センターと、奥には別山。

室堂センターは神社そのものが鎮座しているが、
他の建物の配置も神社の境内の建物をイメージしているとのことで、
配置と建物にそれなりに統一感があり、なかなかよく考えられているような気がする。

あとはもう雪も無く夏道。

これだけ見ればほとんど夏のようだ。

頂上からの下りは御池巡りをして下ろうと思ったのだが絶賛凍結中である。
トレースもないので往路を引き返すことにした。

で、最高峰に到着。

ダイナミックレンジ4倍。

ダイナミックレンジ2倍。
下は雲海に近い状態になっている。

あの谷の底は白川郷だ。
去年の今くらいの時期に行ったのを思い出す。
ダイナミックレンジ2倍。

ダイナミックレンジ2倍。
昼食にするが、寒いので雨具兼防寒着を着込む。
やっと最近ゴアテックスの雨具を買ったのである。
アキバのニッピンで処分品17,500円だったのでかなり満足。
まぁ安物でもゴアテックスのマークがついてれば安心だ。

ダイナミックレンジ4倍。

頂上はこんな感じで結構広い。
相当広いが、この時期でこれだけの人手では最盛期は行列ができるほど、
というのは実に納得できるところだ。

室堂センターに行く。
天気予報をチェックすると明日は雨だそうなので、宿泊をやめて日帰りにする。
晴れていれば、絶景の日本海への夕日と、頂上からの朝日を拝めるはずだったのだが・・・。
今はまだ2時なので、十分下山できる範囲だ。

室堂センターは、
営業日は7月〜10月中旬だ。収容人数750人。日本3位の収容人数である。
10月下旬〜4月は、冬季避難小屋が開放されているが、
そもそも掘り出すことが不可能に近いため、事実上利用不可。
5月〜6月については、雪が解けて避難小屋が利用可能になるため、
この避難小屋に管理人が常駐して、素泊まりのみの営業となる。
寝具は一応つくが、毛布3枚とマットのみ。
気温を考えると寝袋推奨のことである。
収容人数は100人程度であろうが、満員にはならないという。

避難小屋はかなり立派な作りで、普通にこれだけで山小屋としてやっていけそうだ。
白山の1年はこんな感じ。
| 1月 | 冬型の気圧配置により毎日猛吹雪が荒れ狂い、 登頂は困難を極める。 ガイドブックによると、4泊5日以上を必要とする。 |
| 2月 | |
| 3月 | |
| 4月 | 冬型の気圧配置が終わり、春が訪れる。 市ノ瀬まで車道が開通し、1泊2日で登頂が可能となる。 |
| 5月 | 室堂センターの避難小屋が営業を開始し、 普通の技量の登山者にも登頂が可能になる。 ただしまだ吹雪くことがあるので油断は厳禁。 |
| 6月 | 残雪期。 急速に雪がなくなり、車道が別当出合まで開通し、 日帰りでの登頂が可能となる季節。 |
| 7月 | 一般的な登山シーズン。 室堂が営業を開始し、最も白山が賑わう季節。 おそらく入山者の9割以上がこの季節となる。 普通のハイカーにも登頂が可能。 |
| 8月 | |
| 9月 | |
| 10月 | 中旬までは室堂が営業しているが、 日が短く気温も低いのでやや注意を要する季節。 下旬以降は吹雪く事もあり、 室堂が営業してないため普通の人は不可。 |
| 11月 | 雪が根雪となり、ルート取りが難しくなるが、 まだ晴天がそこそこ多く、登頂は可能。 |
| 12月 | 冬型の気圧配置で猛吹雪が荒れ狂う。 まだ積雪は少ないために一部のエキスパートが入山するのみ。 |

で、帰ると判断したので長居は無用、とっとと下山にかかる。
滑るために古い雨具の下だけを持ってきたが、
結局滑るには適当な斜面がなく、大股で歩いたほうが速かった。

下のほうは新緑が美しい。

無事に登山口まで戻ってくる。

快適な道路を走り金沢へ。

レンタカーを返却。
ちなみに燃費は25.7L/kmと、かなり良かった。
信号がほとんどない道を、安全運転でほぼ一定速度で走り続けたためか。
カタログ値が23km/Lなので、カタログ値以上に走ったことになる。
トヨタiQ、非常にとりまわしがよく、
燃費もよく1000kgで1000cc69PSなので動力性能も十分、
(普段のR2改が2人乗車で1000kg、75PSなのでやや劣るが)
非常に良い車だと思う。
特にほぼ2人乗車のパッケージについては、
買うとなると「たまには4人乗ることもあるかも・・・」とか考えてしまうが、
レンタカーであれば借りた時点で乗車人数が確定しているわけで、
それが2人以下であれば、iQはかなりオススメである。
ただ欠点は、幅が広いことだな。
1695mmと普通の1.5Lクラスの車と変わらないので、
例えば右折すり抜けだとか狭い路地の走行とかは結局そういう車と操縦感は変わらない。
当然だ、車は前に進む乗り物なので、長さが短くてもあまりメリットはないのだ。
そういう意味では、全幅を1475mmに抑え、エンジンを660ccにした、
iK(仮称)なんて出してくれたら非常に面白いのだが。

最終のはくたかで埼玉へ。
ハラが減ったので、弁当・つまみ・飲み物を買い込んで乗車。
最終便なのでガラガラ、1両に10人くらいであった。

越後湯沢からは新幹線。
もう新幹線に乗ってしまえばあとは一直線。
| 場所 | 標高 | 時間 | 累積タイム | 標準タイム | 備考 |
| 別当出合 | 1260 | 9:55 | 0h | 0h | |
| 黒ボコ岩 | 2320 | 12:10 | 2h15m | 3h30m | |
| 室堂 | 2440 | 12:30 | 2h25m | 4h00m | |
| 御前峰 | 2702 | 13:05 | 3h10m | 4h40m | |
| 昼食 | |||||
| 御前峰 | 2703 | 13:40 | 3h10m | 4h40m | |
| 室堂 | 2440 | 14:00 | 3h30m | 5h10m | |
| 別当出合 | 1260 | 15:45 | 5h15m | 7h40m |
コースタイム比はおおむね7割。
総走行距離143.5km、燃料消費量5.59L(25.7km/L)
以下参考写真

穂高岳から見た、白山へ沈む夕日。

八ヶ岳から見た、白山へ沈む夕日。距離145kmとかなりの長距離。

拡大するとこんな感じ、右の高い山は乗鞍岳(3,026m)、
その左奥に見えるのが白山。

名古屋上空を飛行する航空機から見た白山。(一番奥の白い山)
下に見える3本の川は、揖斐川・木曽川・長良川。

こちらも航空機から見た白山。
11月ではあるが、たっぷりと新雪をまとっている。