旅行記
2009/05 八丈島
八丈島は東京の南約300kmにある島である。
今回は原チャリツーリングである。
今回は飛行機で八丈島へ。
八丈島周辺の海は冬は大荒れし、
島の2つの山の間に空港があるという特性上、非常に欠航が多い。
おそらく欠航率は日本一ではないかと言われており、
仮に帰れないと次の日に影響が出てしまうので、
冬は避けていた。
春本番となり、気候が落ち着いたっぽいので、八丈島に行くことにした。
写真は小笠原への船から見た、八丈島。2つの島があるように見えるが、
これは2つの山である。
この2つの山の間に空港や市街地がある。
離陸すれば青い空と青い海が広がる。
八丈島への交通手段
■飛行機
飛行機は羽田からジェット機が1日4往復出ている。
欠航率は高いのが最大の難点。
所要時間は実飛行時間で30分程度、
運賃も前日まで購入で往復25k程度と、そこそこ安いのが良いが、船よりはずっと高い。
ちなみに伊豆大島・新島・神津島へは、新中央航空のドルニエ機が就航しており、
定員が少ない(19人)が多頻度運行されており非常に便利である。
だが、せっかく空港があるのに八丈島・三宅島へは就航していない。
ドルニエ機は風に強く(これはパイロットの根性によるところも大きい)、
伊豆大島ではジェット機よりも就航率は高い。
八丈島へも就航してくれれば非常に良い勝負をしそうなのだが。
所要時間も、ドルちゃんは最高速度400kmhちょいだが、
ジェット機でも羽田付近は低速(370km制限とか)で
延々と千葉県上空をぐるぐる引き回されるのを考えると、
まっすぐに飛べるVFRのほうが速そうである。
航続距離は問題ないはずだが、低空飛行の小型機ゆえに燃費の問題があるのだろう。
ドルニエ機は与圧がないために高度1000m程度の飛行しかできず、
(性能上は7000mくらいまで可)
八丈島へ280kmも飛ぶとなるとちょっと燃費が悪そうである。
実際、調布→神津島へは運賃13000円くらいして、羽田→八丈島(12000円)よりも高い。
与圧なしでも高度3000mくらいまでは頑張れそうだけどなぁ。
低圧症で頭が痛くなる乗客が出てきそうだが。あと冬は寒そうだ。
■ヘリ
日本で唯一のヘリ路線「東京愛らんどシャトル」が就航している。
伊豆大島から乗り継いで八丈島まで2万円くらいかかる。
また1日1往復で、かつ定員9人と少なく、予約がとりにくい。
(乗り継ぎの場合は全区間にわたって空席がないと当然ダメ)
だがジェット機よりも風には強く欠航は少ないが、
VFR(有視界飛行)のために雨なので視界が悪いと欠航となる。
とはいえ、日本で唯一、ヘリに乗れる路線である。存在意義は非常に大きい。
ヘリに乗ったこと、あります?
写真は八丈島空港へ着陸する東京愛らんどシャトル。
ヘリパッドへ直接降下せずにちゃんと滑走路に着陸進入してくる。
その後、車輪で走行してスポットまで来た。
車輪で走行はシミュレータでやると結構これが難しく、
ちょっとコレクティブを上げると浮き上がってしてしまうし、
あまり低いと走行できない。
で、スポットまで来て、乗客はすぐに降りられるのかというとそうではなく、
エンジンを停止して惰性で回転しているローターが完全に停止するまでドアを開けてくれない。
じゃないと僕みたいな奴が回転翼に近寄って首ちょんぱになる危険があるだろうし。
■大型客船
下り便は、東京を夜22時に出て八丈島へ朝につく便利なダイヤなので、
運賃の安さもあいまってかなりの利用者がいるようだ。
だが上り便は朝10時に島を出て、夜21時に東京着というかなり1日つぶれるダイヤなので、
やや利用客が少ないようだ。
しかし、運賃は7000円と、一番安いうえに伊豆諸島クルーズが楽しめる。
大荒れする冬でも就航率が高く一番安定して乗れる乗り物である。
伊豆大島などはジェット船も就航しているが、
黒潮を横切る三宅島・八丈島航路ではとてもないが使えないそうだ。
でも種子島・屋久島でも大隈海峡を横切ってジェット線が就航してるし、
博多から釜山までも3時間もかけてジェット船(ボーイング929)が就航してるし。
気合の問題だと思うんだけどなぁ。
東京から八丈島へは仮に就航すると45ktでかっ飛ばしても4時間半くらいかかることになる。
客船の11時間よりはよっぽど速いが、
ちょっとジェット船で4時間半も辛いなぁといったところだが。
ねっころがってグダグダできる客船はよいが
座席に常時座り続けるなら、飛行機のほうがマシしれない。
ちなみに大型客船は20kt、ジェット船で45kt、ヘリで100kt、ドルニエ機で200kt、ジェット機で250ktくらいだ。
で、島へ上陸したので早速レンタルバイクを借りる。
狭い島内ではやっぱりバイクが便利である。
島を八の字型に周回する道路がある。
眺めも良いスポットが多い。
植生がやや本州と異なるかな。
滝があったり。
海を見ながら走るのはきもちよい。
快適な道路が続く。
八丈島の最高地点は八丈富士(854m)
本当は登るつもりはなかったのだが、時間がやや余ったので行ってみる。
靴は雨を想定して登山靴できたので、問題ない。
意外にも非常に眺めがよい。
標高差は登山口から火口までで270mしかないので、
目一杯頑張ってみたら22分であった。
毎時730m。
ちなみに毎時1000mを2時間継続できると錆鉄人クラス。
火口の真ん中には沼がありその周辺は猛烈なジャングルになっている。
あそこまで辿り着く道はあるようだが荒廃しており藪漕ぎになるようだ。
藪が多少落ちる真冬ならいけるか?
山頂
せっかくなので火口を一周してみる。
八丈島空港が見える。
600mmくらいの望遠レンズならばかなり良い飛行機撮影スポットになりそう。
三角点が埋まっている。
中央の火口の中心部は盛り上がっており、その中央にさっきの沼があるようだ。
頂上からは島は一望できる。
集落や空港も見え、島の形がはっきりとわかる。
(C)Microsoft
フライト・シミュレータだとこんな感じだ。
下山したあと、山の周回道路を走っているとちょうど着陸進入してくるANA機を撮影できた。
立派な道路ができている。
中央の台地上に空港がある。滑走路上にANA機がある。
新しい道路の横には朽ち果てた旧道がある。
島にはよくわからん廃墟も多い。
ダイナミックレンジ4倍(+2EV)
暗くなってきたので予約していた民宿に引き揚げる。
翌日の朝は天気予報では雨だったが晴れていた。
八丈富士の上だけ雲が掛かっているがこれは強風が吹いているため。
なかなか南国の雰囲気。伊豆なのに。
集落の中心地はなかなか賑わっている。
八丈島空港。
風が強かったので予想通り飛行機が飛ばないようだ。
欠航が決まっていないのは、
とりあえず羽田から飛んできて着陸できそうなら就航、ダメなら欠航となるため。
ダメだったら、速効で港まで移動して10時発の大型客船に乗ることになるため、
早めに決まってくれないと困る。
無事に着陸できたようだ。
東京愛らんどシャトルのヘリも出てきた。
こいつは風には強いので余裕で就航するようだ。
青い空が広がるが天気が悪く海上が見えない。
東京は雨であった。
以降、無事に帰還。
燃料消費量2.93L(179円/L)、総走行距離95km。