旅行記




2008/12 丹沢


丹沢は、神奈川県西部に広がる山塊である。
最高峰は蛭ヶ岳(1,673)、神奈川県の最高峰でもある。





小田急線の秦野駅からバスで30分ほどで、登山口のヤビツ峠(761m)につく。
そこからは、丹沢表尾根と呼ばれる展望の良い尾根が続き、非常に気分が良い。

目的地が目視で確認できるのは精神衛生上も良いし、
山小屋も1時間間隔ほどであるため休憩には最適。
写真の赤いルートは登山道を示したもの。



冬なのに随分登山者が多い。
丹沢のベストシーズンは新緑の5月と、紅葉の10月。

だが、4〜11月は悪名高いヤマビルが猛威を奮っているため、非常に評判が良くない。
田んぼで作業しているとくっつく普通のヒルではなく、
ヤマビルはデカイ(5cm〜10cm)ためにかなりキモイ。
エロゲーの触手よりはだいぶマシだと思うが、
嫌なものは嫌なのでヒルを避けるとすれば12月〜3月がベストシーズン。

冬は広葉樹の葉が落ち展望が開け、空気が澄んでいるため遠くまで見渡せる。
人も少なく、丹沢のベストシーズンは冬!と言いたい。


羽田から上がってくる航空機のルートとなっているため、
飛行機が頻繁に通過する。
しかも、横田飛行場の管制空域のためか、常に同じルートを飛んでくるためにわかりやすい。




展望が良く楽しい。
赤は登山道。


小田原方面を見る。
熱海のすぐ横の初島が見える。
伊豆大島は、見えたときはあったのだが、写真のときは見えなかった。




フライトシミュレータで同じ構図にするとこんなかんじ。
ちなみにF-14D(A/B全開)で羽田からここまで5分。
通常の民間航空機では羽田からここまで10分。


塔ノ岳の頂上にある尊仏山荘。
100人以上を収容できる丹沢最大の小屋。
ここから見る東京の夜景は日本一と評判。

ちなみに尊仏という名前は、頂上にあった尊仏岩からとった名前だそうだが、
その尊仏岩で地震で谷に転落して今は無いそうだ。涙目。



遠くには富士山が。



関東平野が・・・のはずが夕方になってくるとちょっと視程が悪くなってくる。
ちなみに冬山では12時を過ぎると夕方だ。



ちょっとだけ雲を被っているが、ああ見えて雲の中は猛吹雪どころの話じゃないんだろうな。





航空機から見た富士山。
左下は自衛隊の表富士演習場。




塔ノ岳を過ぎると急に登山者は少なくなり、
快適な稜線歩きが楽しめる。




丹沢山に到着。




丹沢山の周辺は木々に囲まれておりちょっと展望が悪い。
ところでこの小屋の周りにはジェット燃料(JetA-1)のドラム缶が転がっていたが、
何に使うんだろう。
単に空き缶を別の用途に使っただけだと思うけどな。


ハラが減ったので少し休憩して再出発。




はるか先には今回の宿の蛭ヶ岳が見える。



なかなか快適。




北面にはちょっと雪が残っている。




富士山方面ははるか深い山々が続く。




赤い橋が目立つのは宮ヶ瀬湖。




もうちょっとだが、100m単位のアップダウンがあり意外と体力を使う。




で、小屋に到着。




気温は0℃。
そんなもんだろう。
小屋のオヤジいわく、昨日の朝はマイナス10℃だったそうだ。


夕日が富士山の脇に沈む。






静かに日が落ちる。



小屋の周辺は少しさびしい雰囲気。



この時期は金星がひときわ明るく輝く。




夕飯。
水が極端に少ない小屋のため、洗浄の必要のない使い捨ての容器。







東京には近いがほぼ満天の星空。




部屋の中はこんな感じ。
広々使えて実に快適。


翌日6時に起きる。日の出にはちょっと時間があるようだ。



朝焼けに染まる関東平野。
はるか遠く、120kmの距離には筑波山。




日の出まで待機するが非常に寒い。




やっと日の出だ。



富士山を見ると上部だけ日が当たっている。




朝焼けに染まる。


通常の民間航空機とは違う音を立てて黒い航空機が通過していった。
軍用の輸送機か何かだろうか。
この写真では解像度が悪くなんともいえないが、
通常の民間航空機は白い塗装なので朝日を反射してよく目立つ。




八王子と立川市街?


相模原付近?神奈川県の地理にはうといのでよく分からない。



橋本市街。
高いビルが多いのでわかりやすい。



遠くには狭山湖と横田基地。




さて、再び塔ノ岳を通って、今度は別の場所に下山しよう。




南アルプスが良く見える。
南アルプスには2008年だけで4回行ったので、
遠くから見てもどれがどれだか簡単に特定できるようになった。


富士山も綺麗だ。


青い空が綺麗。
だが標高1500mくらいでは、濃紺の空、とはいかない。



伊豆下田上空から見た富士山と丹沢山塊。距離は近い。



大倉登山口までは距離7km。
標高差1200mあるので、平均勾配17%ということになる。
一定のダラダラした登りが続くことで評判が悪いこの「大倉尾根」だが、
下りに使う分には登り返しがないために非常にラクチン。



自称塔ノ岳チャンピオンの某氏とすれ違った。
知っている人は多いようで、かなり声を掛けられていた。
数十kgの荷物を背負って荷揚げしている。



どんどん下る。
人通りがかなり多い尾根であることから、登山道が1mくらいえぐられている場所もある。
その対策として階段や木道になっている部分もある、
というか、坂道はほとんどなく、平坦か階段かのどっちかだ。
これだけ良く整備されていると、夜でもヘッドライトを点ければ余裕で下れそう。





まさに尾根といった感じのトレイルが続く。
途中で高校生の陸上部の集団(40人くらい)とすれ違った。
確かに良い練習になりそうなコースである。
彼ら(彼女ら)は、走り続けて登っていきあっというまに見えなくなった。
高校生の陸上部じゃぁ、パワーウェイトレシオ(出力重量比)は僕の2倍くらいはありそうだ。




やっと戻ってきた。
一気に標高290mの人里まで降りてきた。









  標高 時間 標準 実際
ヤビツ峠 761 9:10 0:00 0:00
塔ノ岳 1491 12:30 4:05 3:20
丹沢山 1567 13:40 5:15 4:30
蛭ヶ岳 1673 15:20 7:05 6:10
         
蛭ヶ岳 1673 7:40 7:05 6:10
塔ノ岳 1491 10:00 9:35 8:30
大倉 290 12:00 11:55 10:30

登りに関しては、コースタイムの80%くらいで、
結構がんばったつもりなのに随分遅いなぁとか思ったら、
冬なので荷物が大量にあることに気付いた。
計ってみると7kg、これに衣服1kg、水1kgが乗っかるために計9kg。
夏の場合は3kgくらいで済むので、
夏よりも体重を含めた総重量で1割くらい増えているわけだ。

外部の重量は、その重量%に対して所要時間に2〜3倍のインパクトがあるそうなので、
重量10%増だと、所要時間は20%〜30%増ということになる。
重い荷物を背負うのは嫌いなので、これ以上重くなるのはきつい。
訓練次第では何とかなるようだが・・・。




航空機から見た丹沢山塊。
熱海上空から撮影。
2月上旬なので結構雪がある。




航空機から見た今回のコース。