旅行記




2008/10 甲斐駒ヶ岳


3000m級の山としては初心者向け・日帰り可能な甲斐駒ヶ岳に行ってきました。



日帰り可能といっても、あくまで登山口から日帰り可能というだけの話なので、
前日の夕方のうちに甲府まで移動しておくことにする。



ホテルは、前に甲府で泊まった時と同じホテル。
なんつっても安いし。



朝4時のバスに乗って、広河原まで移動(所要2時間)し、
ここから更にバスに乗り換えて30分で北沢峠まで行く。

マイカー規制区間なので、車で直行というわけにはいかず、
バスを乗り換えて行くのは激しくしんどい。

どっちかというと、こちらは「お客様」ではなく、
本来通れない林道を「通してもらっている」という立場なので、
扱いには期待してはいけない。
バスにはぎゅうぎゅうに詰め込まれるし。もちろん立ち席もある。
2時間立ってた青年は辛そうであった。
僕はぐっすり寝たが。

ま、要するに「嫌なら歩いて行けよ」という話である。
北沢峠は、南アルプスのかなり奥地、ここまでバスで行けるのは非常にありがたい。


ちなみにこの道路、「連続雨量10mm」で通行止めになる。
1mmくらいのパラパラ降るような雨が半日あるだけで通行止めだ。
事実上、晴れか曇りの日でないと開通していないと思ったほうが良い。
「道路はいつでも通行可能」という常識は通用しない。



北沢峠の山小屋の裏には、色とりどりのテントが並ぶ。

1人用のテントをこっそり見たが、内部は寝台列車の3段式B寝台よりも狭いが、
テント自体はコンパクトで軽そうだという印象を受けた。
とはいえ、3人用のテントを3人で使う、
とかのほうが荷物が分散できて更にコンパクトなんだがな。




ところで甲斐駒への登山口は大きくわけて2つある。

登山口 登り 下り 標高
北沢峠 4h20m 2h50m 2030m
竹宇駒ヶ岳神社 9h30m 5h40m 770m

1つは北沢峠からで、標高も非常に高くラクチンである。
もう1つは駒ヶ岳神社からで、これは甲府盆地の人里から一気に登るため、激しく辛いことで有名。
しかし、東側斜面のため、1泊2日で登れば日の出を見られるという利点もある。
というか標高差2200mを1日で登るのは、かなり苦しい部類に入る。

そんなわけでもちろん今回は北沢峠からのチャレンジである。




渓流沿いを登る。
ISO200、1/8secだが、強力な手振れ補正はかなり助かる。
手持ちのまま流れる渓流を絹のように撮ることができるのだ。



北沢峠から甲斐駒へ登るルートは2つある。

仙水峠を経由するルートは途中山小屋が2つあり、補給に最適である。
よってこっちを登る。

県境の尾根のルートは、途中に何も無いため、こちらは下りに利用することとしたい。



だんだん周りが開けてきた。



峠に到着。



森林限界付近では、紅葉まっさかりである。美しい。



2700mオーバー、既に森林限界の上である。
暑くなり上着を脱ぐ。
周りには半袖の人も居る。
どうせなら上着を置いてくればよかった。背中の荷物が重い。



すぐ近くには仙丈ケ岳が見える。

北アルプスでは、9月に既に初雪をまとったそうだが、
ぱっとみ南アルプスでは雪をまとった山はなさそうである。
富士山は既に雪だが、距離が遠く色が判別できない。



甲斐駒ヶ岳は、夏でも雪をまとっているように見える白い花崗岩が特徴である。
だがこの花崗岩、風化していると岩と砂のミックスルートになり滑りやすい。



どこを登ればよいのか?
まぁ、登りはひたすら上を目指していけば多少道を間違ったとしても、
1つの頂上に収束するから問題ないものの、
下りでガスっているときはちょっと自信がない。



青い空が美しい。



はるか遠くには富士山が見える。
手前は鳳凰三山。左に見える尖った岩は高さ26mあり、中央道からでも見える。



あと5分だ。




頂上に到着。
標高2967mは、隣の仙丈ケ岳3033mと足して6000ジャストと覚えると分かりやすい。



青い空の下に小さな祠がある。
登山の無事を祈る。




甲府盆地〜茅野市街の中央線沿線を一望できる。
高速道路がずっと続いているのが見え、なかなか感動。



北方向に目をやると、中央アルプス、伊那市街、御嶽、乗鞍、北アプルスが一望できる。
頑張れば日本海までも見えそうな感じだ。
(実際には北ア・妙高などの山に遮られて見えない)

隣の高そうなデジタル一眼を持ったオッサンが次々と山を言い当てていくが、
ほぼ同じ意見だったので間違ってはいなさそうだ。




距離84km、方位320度の先には槍ヶ岳の穂先が見える。
84kmの空気の層を通してみると写真全体が青っぽくなってしまう。
先週はあのふもとの温泉まで行ったのだ。

ちなみにこの距離だと地球の丸みによって、実際の高さよりも560m低く見える。



上空を飛行機が通過する。
JAL機の場合、垂直尾翼のレッドアークが分かりやすいが、
ANAの場合は青系の塗装は空と一体化してしまってわかりにくい。



頂上は多くの人で賑わっていた。



八ヶ岳と小淵沢市街。



上から甲府盆地が一望できるということは、
逆に甲府盆地からも甲斐駒が見えるということでもある。
写真は中央道双葉SAから見た甲斐駒。



頂上直下5分のところには神社がある。



雄大な景色のせいで30分も頂上でくつろいでしまったので、
そろそろ下山することにしたい。



地面が白いので、露出をアンダー気味でセットすると空が青くなって美しい。

デジカメの露出計が壊れたのか、
たまに1〜2EV暗くなってしまうことがあるので、
AEブラケットで3連写している。
SDカードの容量もバッテリーも食う事になり涙目。



たしかに雪をまとっているように見える。



快適な稜線歩きが続くが、
行きに通った仙水峠経由のルートと違い、多少のアップダウンがあるのでキツイ。
そのためこちらのルートのほうが通る人は少ないようだ。



紅葉。



紅葉。

下山で女の子に追い抜かれたことがあるが、
(頑張ってついていこうとしても全く追いつけずチギられた)
身長が低いということは重心も低いということで非常に有利である。
大きな岩場を乗り越えるのは大変だが、普通に歩く分には、ということである。

(体の位置エネルギー)∝体重×重心高 となるので、

体重は身長の3乗に比例、重心高は身長に比例なので、
結局、 「体の位置エネルギーは身長の4乗に比例」 することになる。
例えば身長が20%低い人は、位置エネルギーは59%低く、
転んだ時のダメージは41%で済む。

だから、子供の頃は転んでも大した怪我をしなかったのだ。



樹林帯のジグザグ下降が続く。
時折赤リボンを見失い、踏み跡も所々不明瞭が部分があるのでちょっと怖い。




北沢峠に帰還。



長衛荘で預けていた荷物を回収する。



気温は8℃。昼の12時半でこれとは、朝は氷点下の予感。



バスを乗り継ぎ、甲府駅まで。
帰りはスーパーあずさで帰還。

ちなみに北沢峠⇒甲府は2時間半、2750円だが、
甲府⇒新宿の高速バスは2時間、2000円である。
甲府起点で考えると、北沢峠は新宿より遠い。

  標高m 標準:分 実際:分 備考
北沢峠 2030 0 0 登山口
仙水峠 2264 80 50  
駒津峰 2740 170 105  
駒ヶ岳 2967 260 160 山頂
北沢峠 2030 430 310 下山口


「いっぱい歩けて満足」くらいな日程であった。
総旅費20k、うち宿泊5k、バス5.5k、鉄道7k。





追記

僕が上った同日に、友人が飛行機から甲斐駒を撮影していたのでアップ。
ちょうど写真の撮影時刻のあたりでは、駒津峰直下の稜線を歩いてたあたり。
理論上は写ってる計算。